校章

東京都立大島海洋国際高等学校 全日制

ニュース

2026/06/05 トピックス

【1年生④】2次基礎乗船実習 ~ 下船式 他 ~

基礎航海実習(2次航海)を終えて

6月5日、基礎航海実習の最終日を迎えた生徒たちは、横浜港大さん橋を出港し、岡田港への帰路につきました。

出港時には、保護者の方をはじめ、毎年基礎航海実習のたびに見送りや出迎えをしてくださる地域の方が旗を振り、生徒たちを温かく送り出してくださいました。生徒たちもデッキから手を振り返し、多くの方々に支えられていることを実感する出港となりました。

Blank 3 Grids Collage - 2026-06-06T140914.241

出港後、生徒たちはコンパスデッキやブリッジなどに分かれ、横浜港を出るまでの船員の仕事を見学しました。ブリッジでは、船長を中心に航海士や操舵手がそれぞれの役割を担い、多くの船が行き交う港内を安全に航行するため、周囲の船舶の動向に細心の注意を払いながら業務に当たっていました。

Blank 3 Grids Collage - 2026-06-06T140026.486

船長からの指示に対して操舵手が復唱し、航海士同士が情報を共有しながら進路を決定していく様子や、船内の無線による連絡を絶えず行う姿を間近で見た生徒たちは、船舶の安全運航が多くの人々の連携によって支えられていることを学びました。特に、レインボーブリッジ通過時には、行き交う船舶に加え、潮流や風の影響も考慮しながら瞬時に進路を判断する船員たちの姿に触れ、緊張感あふれる船橋の様子を体感しました。責任感を持って職務に当たる船員の姿に、船員という職業の魅力を感じた生徒も多かったのではないでしょうか。

Blank 3 Grids Collage - 2026-06-06T140731.534

その後、生徒たちは船員の指導のもと、一人ずつ操舵訓練を行いました。初めて舵輪を握る生徒たちは緊張した表情を見せながらも、船員からの助言を受け、船首の動きを確認しながら慎重に操船しました。思った以上に船がゆっくり反応することや、真っ直ぐ進路を保つことの難しさを体感し、船を操る責任の重さや技術の奥深さを学ぶ貴重な機会となりました。

大島丸は13時30分に岡田港へ無事着岸し、生徒たちは5日間の実習を終えました。その後、14時30分から下船式が行われました。式辞の中で副校長は、

「今回は台風の接近により当初の予定を変更しての航海となりました。しかし、そのような状況だったからこそ、安全を最優先に運航することの大切さや、錨泊中の生活など、普段は経験できないことを学ぶことができました。」と述べ、今回の実習が特別な学びの機会となったことを振り返りました。

Blank 3 Grids Collage - 2026-06-06T140525.697

また、「今回の経験をこれからの学校生活につなげ、さらに成長してくれることを期待しています。」と、生徒たちの今後への期待を伝えました。続いて船長からは、「皆、良い表情をしています。よく頑張りました。成長して大島丸に戻ってくることを期待しています。」との言葉が送られました。

今回の実習を終えた生徒たちからは、多くの学びや成長を実感する感想が寄せられました。ある生徒は、「大きな不安と希望をもって管理棟に集合した。不安を抱えたまま乗船したが、実習を通して仲間との絆が深まった」と振り返りました。また、「友達の意外な一面を知ることができ、協力することの大切さを実感した」と話す生徒もいました。

Blank 4 Grids Collage (43)

実習を通して、「協力を欠かすとどうなるかを失敗しながら学び、準備や情報交換の大切さを身をもって知ることができた」「船の用語だけでなく、5分前行動やコミュニケーション能力、人としての在り方を学ぶことができた」といった感想も聞かれました。

さらに、「台風通過中には外へ出られなかったが、その分、船の常識や船内組織などを詳しく学ぶことができた」「教官や船員の皆さんが分からないことを丁寧に教えてくれた」と、船員や教官への感謝の言葉も多く寄せられました。

中には、「この学校に来てよかったと思った」「普段見ることのできない景色や経験ができた」「高校生のうちから社会でも役立つ知識を学ぶことができた」「将来は船舶運航系に進みたい」と、今後の進路につながる意欲的な感想もありました。

Blank 2 Grids Collage - 2026-06-06T141049.004

5日間の基礎航海実習は、船舶に関する基礎的な知識や技術を学ぶだけでなく、本校の教育目標である「協力・礼節・誠実」の大切さを体験的に学ぶ機会となりました。不安を抱えて乗船した生徒たちは、仲間と支え合いながら様々な経験を積み重ね、一回り成長した姿で下船しました。

今回の航海は、台風の接近により当初の計画を変更しながらの実施となりましたが、そのような状況だからこそ、安全を最優先に判断することの重要性や、錨泊中の船内生活など、通常の航海では得ることのできない貴重な経験を積むことができました。生徒たちにとって、学びの多い充実した5日間となったことと思います。

Blank 2 Grids Collage - 2026-06-06T141252.035

このような有意義な実習を実施できたのは、航海中、生徒たちの安全確保と指導に尽力してくださった大島丸の船長、機関長をはじめとする船員の皆様、そして指導教官の皆様のおかげです。生徒たちには、今回の実習で得た経験や学びを今後の学校生活や進路選択に生かし、更なる成長につなげてくれることを期待しています。