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東京都立大島海洋国際高等学校 全日制

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2025/10/28 トピックス

【海洋生物系】小笠原~生物調査実習~

10月20日(月)から10月29日(水)まで、海洋生物系の乗船実習が始まりました。

小笠原父島を出港後、生徒たちはボースン(甲板長)の講義を受け、実習で使用する釣り具の製作に取り組みました。まずは「外掛け本結び」を学び、釣り針を糸にしっかり結ぶ技術を習得します。返しのない練習用針で何度も練習を重ね、船員や教官の指導を受けながら確実な結び方を身につけました。結びが甘いと糸が切れるおそれがあるため、生徒たちは自信を持って結べるまで根気強く練習し、最後に返し付きの本番用針を使って釣り具を完成させました。

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当初、八丈島南方の孀婦岩海域での実習を予定していましたが、連日の時化で生徒の安全を最優先に考え、実習場所を父島近海の「海徳海山・海徳の場」に変更しました。この日の海況は風速7.0m/s、波高1.5mと穏やかで、船の揺れもほとんどなく、釣りには理想的なコンディションでした。

実習前に船員から安全に関する注意がありました。釣り実習で最も重要なのは、怪我や事故を防ぐことです。餌切りのため包丁を使用するため、取り扱いには十分注意が必要です。また、釣り針を身体や指先にかけないようにし、仕掛けの投入や取り込みにも細心の注意を払い、濡れたデッキで滑らないよう気を付けます。これらすべての注意点を守ることで、安全が確保できます。

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26日09時15分、生物調査実習(底魚一本釣り漁業)が開始されました。たくさんのあたりがありましたが、大物に糸を切られたり、針を曲げられたりしました。逃した魚は一体何だったのか…。誰もがその正体を想像しながらも、ただ惜しむばかりでした。それだけ大物が生息している証拠でもあり、次のあたりを待つ生徒たちは、わくわくしながら竿を見つめていました。そして、ついに次のあたりが!今度は糸を切られることなく、魚が甲板に上がると、船上には大きな歓声が上がり、嬉しそうな笑顔が広がりました。

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釣果は伊豆諸島近海とは異なり、南洋系の魚種も釣り上げることができました。全体の釣果は控えめでしたが、ウチワフグ・ハナフエダイ・ヒメダイ・シイラ・カッポレ・ツムブリなどが釣れ、貴重な成果を上げました。この実習で収集したデータは、今後の実習や研究に活かされることでしょう。

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小笠原出港後、疲れが見えた生徒たちでしたが、指導教官からの助言を受けて、少しずつ仲間意識が芽生えてきました。日誌には「仲間と過ごす時間が楽しい」といった感想が綴られ、チームワークの大切さを実感した様子が伝わってきます。途中、棒づり(デッキブラシで甲板を磨く)なども行いましたが、実習が始まった頃よりも生徒たちの声が大きくなり、声を枯らすほど頑張っていました。船員の方々からも「みんなの成長に感心した」とお褒めの言葉をいただきました。

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28日16時、岡田港に到着し、29日には下船式が行われます。

以下は、大島丸から届くデイリーレポートです。

20251026 デイリーレポート (800.7KB)

20251027 デイリーレポート_ (797.3KB)

20251028 デイリーレポート (801.7KB)

20251029 デイリーレポート_ (797KB)