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2025/10/26 トピックス
【海洋生物系】小笠原~海洋施設見学~
10月20日(月)から10月29日(水)まで、海洋生物系の乗船実習が始まりました。
10月24日(金)の父島での海洋実習は、本校の卒業生(大島南、大島国際)の協力を得て、小笠原の豊かな海洋環境と地域の漁業・水産業について学ぶ貴重な体験となりました。
小笠原島漁業協同組合見学
まず、漁業協同組合で地元漁業の実際に触れることができました。漁から戻った船でのマグロの水揚げの様子を見学し、効率的に魚を扱うための仕掛けや漁をしている際の動画を通じて、漁業のリアルな現場を学びました。

漁獲物の鮮度を保つ工夫や、父島から本土への輸送方法についても説明を受け、特に、週に1回程度の定期便を利用した長距離輸送の課題を実感しました。この体験を通じて、地域漁業や品質管理、流通業務の重要性について知識を深めました。
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小笠原海洋センター(亀セン)見学
その後、小笠原海洋センター(通称「亀セン」)を訪れ、アオウミガメの放流体験を行いました。センター内で孵化したアオウミガメは一定の大きさに育ち、海に帰す準備が整います。
放流体験では、まず生徒たちが放流予定のアオウミガメに「颯ちゃん」と名付けました。この名前は指導教官(堺先生)の名前に由来しています。体重や長さを計測し、標識も取り付けた後、製氷海岸にて「颯ちゃん」を海に帰す瞬間を迎えました。
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生徒たちも心の中で「また会おうな」と語りかけるような気持ちで敬礼し、ウミガメが海へ戻る瞬間を見届けました。その場の光景に深く心を打たれ、放流されたウミガメが将来どこかで再発見される可能性があることを知り、より一層その絆を感じることができました。再び「颯ちゃん」に会える日が来るかもしれないというロマンを抱きながら、この体験は自然環境の保護や海洋生物の重要性について、さらに深い理解を促すものとなりました。

小笠原水産センター見学
センターでは、施設の目的や概要についてスタッフから説明を受けました。ここでは、小笠原の海に生息する多種多様な生物の研究や保護活動が行われており、特に希少な魚や近年数が減少している小笠原固有種の保護活動についても学びました。

併設された小さな水族館では、地元の海で見られる魚や海洋生物を実際に観察することができ、生徒たちは色鮮やかな魚や珍しい生物に興味津々で、ガラス越しに熱心に観察していました。印象的だったのは「アカバの歯磨き体験」です。アカバは小笠原の海に生息する美しい魚で、独自の生態系で重要な役割を担っています。生徒たちはこれらの取り組みに強い関心を示し、今後の環境保護に対する意識を新たにしたようです。

今回の実習を通じて、生徒たちは地域の漁業や海洋生物保護活動、そして水産業の現場を実際に見学し、貴重な体験を得ることができました。この経験は、今後の環境保護や持続可能な水産業等に対する意識を深めるうえで、非常に大きな意味を持つものとなりました。今回の実習を支えてくださった小笠原漁協の皆様、小笠原海洋センターのスタッフの皆様、小笠原水産センターの皆様に心から感謝申し上げます。
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