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2025/06/27 トピックス
大島丸見学会(島内小・中学生対象)を開催しました!
島内の各小・中学校から60名を超える児童・生徒が、大島海洋国際高等学校の実習船「大島丸」の見学会に参加しました。
令和7年6月23日(月)~ 25日(水)の3日間にわたって行われた見学会した。
児童・生徒たちが日頃なかなか触れることのない「海の上の学校」に乗船し、さまざまな体験活動を通じて、海洋教育への理解を深める機会となりました。
■ 乗船式・船内見学
各校の記念撮影が終わったあと、実習船「大島丸」の船尾デッキにて、乗船式が行われました。
はじめに、副校長先生から「大島丸は、海の上の学校です」という言葉とともに、今回の見学会の趣旨についてのお話がありました。
子どもたちは、これから始まる“海の授業”に期待をふくらませていました。
その後、船長からは乗船中の安全面についてのお話がありました。
「敬礼は素敵です!」という合言葉とともに、敬礼の意味と正しいやり方を教えていただきました
船長のお話によると、昔から右手は「武器を持つ手」とされているとのこと。
その右手で敬礼することで、「私はあなたに敵意がありません」という気持ちを表すのだそうです。
船の中はとてもせまいいため、ひじを広げず、わきをしめて敬礼するのが海の上のマナー。
子どもたちは、実際に敬礼の動作を練習しながら、海のあいさつや礼儀の大切さを楽しく学ぶことができました。
その後、本校の指導教官や航海長の案内で、普段は立ち入ることのできない操舵室(ブリッジ)に入室しました。
そこでは、計器やチャート(海図)の説明を受けました。
「船にはブレーキがないと知って驚いた」「海の上でも生活しながら勉強しているのがすごい!」
といった感想が、子どもたちの率直な驚きと学びを物語っていました。
■ プランクトン観察
プランクトン観察の実習では、大島の岡田港から海水をくみ取り、その海水の中にどんな小さな生物が住んでいるのかを調べました。
船の上で海水をシャーレに移し、その中に含まれているプランクトンをじっくりと観察したとき、普段は気づかないような小さな生物がたくさんいることに驚きました。
「なんか動いてる!」という声が上がり、海の中にこんなにも多様な生物がいることにみんな興奮していました。
その後、船内のサロンに移動し、顕微鏡を使った観察が始まりました。
シャーレからプランクトンをスポイトで取り、スライドガラスに垂らして顕微鏡で観察します。
顕微鏡を通して見ると、「にょろにょろしている」「エビみたい!」といったコメントが飛び交いました。
班ごとに採取したプランクトンも異なり、それぞれのグループで違った発見がありました。
本校担当者と一緒に、スライドガラスの位置を微調整しながら、プランクトンの細かな動きや形を観察しました。
さらに、プランクトンが海の中でどれほど大切な役割を果たしているのかの説明がありました。
そして、大島の海に住む「夜光虫」という青く光るプランクトンの存在についても紹介されました。
夜の海で青く光る夜光虫の神秘的な姿に、児童たちは感動していました。
児童の声:
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「プランクトンをとる網の仕組みが面白かった」
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「身近な存在だと知って驚いた」
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「小さな生物がいないと魚が育たないことを学びました」
■ ロープワーク体験
また、船員にとって欠かすことのできない「ロープワーク」の体験も行われました。
さらに、本校の生徒も実習で教わる「もやい結び(ボウライン)」など様々な結び方を体験しました。
プロの技術に児童・生徒たちは感嘆していました。
児童の声:
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「ロープの結び方を覚えたので、いつか役立てたい」
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「楽しかった!自分でも上手にできて、ママに自慢したい」
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「普段から使えそうな技術だと感じた」
■ 防火訓練体験
「防火訓練」では、消火活動の模擬体験を行いました。バルブ操作、指示出し、放水の3役に分かれ、協力して実習に取り組みました。
児童の声:
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「ホースが重くて驚いた」
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「水の勢いが強くて飛ばされそうだった」
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「火(的)に当てるのが難しかったけど楽しかった」
◆ 今後のイベント予定
見学会を通じて、児童・生徒たちが海や船、そして自分たちの住む大島について新たな視点を得られたことを嬉しく思います。
今後もこうした取り組みを通じて、海洋教育や地域理解の深化を図ってまいります。
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9月20日(土)午前、21日(日)午前、午後:大島丸見学会(波浮港)
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9月21日(日):海国祭(大島海洋国際高等学校)
多くの皆様の御来場をお待ちしています。