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2025/06/02 トピックス
【1年生④】2次基礎乗船実習 ~ 乗船式 他 ~
本日より、1年生の「水産海洋基礎」科目における基礎航海実習の第2次がスタートしました。先週金曜日に第1次乗船が無事に終了し、土日を挟んで生徒同士の間では実習の感想や様子を共有するやり取りが行われていたようです。その影響か、今朝の集合では、緊張感の中にもどこかリラックスした雰囲気が漂っていました。
集合時には、常に時間を意識しながら、生徒同士で服装を丁寧に確認し合い、点呼を行ってから実習に臨みます。その際、指導教官からは「確認作業が形式的にならないように、しっかりと相手の様子を見て声を掛け合うように」との指導がありました。
岡田港に到着後、指導教官から「一人ひとりが安全に注意して、慎重にタラップを上がるように」との声かけがあり、いよいよ実習船「大島丸」への乗船です。目の前にそびえる大きな船体を前に、生徒たちは驚きや緊張、期待など、さまざまな表情を浮かべていました。
乗船後すぐに行われた乗船式では、実習担当副校長より次のようなお話がありました。「誰かを助けるちょっとした行動や、誰かに助けられたときの感謝の気持ち。そうした経験が、この実習をより深い学びにしてくれます。そしてそれは、これからの学校生活や、将来を支える大きな力になるはずです。」
生徒たちは真剣な表情で話に耳を傾け、この実習が自分たちにとって意味のある時間になることを感じ取っているようでした。
乗船式の後は、一等航海士から船内における注意事項についての説明があり、その後は船内見学へ。生徒たちは、寮とは違う生活空間や設備に興味津々で、ひとつひとつの説明をメモしながら熱心に耳を傾けていました。操舵訓練が行われるブリッジでは、航海士から「船には、自動車と違ってブレーキはありません」といった船の特徴や運航の仕組みについての説明があり、また、船外では、緊急時に使用される救命いかだの場所や、装備品についても確認が行われました。生徒たちにとっては新鮮な学びとなったようです。
午前中の最後には「操練(そうれん)」が行われました。本来は船首付近の甲板で実施されますが、雨天のため教室での実施となりました。これは船内での避難訓練にあたるもので、実習生だけでなく乗組員も含めて行われる重要な訓練です。生徒たちは、自身の装備を一つひとつ点検しながら、その使用方法について航海士から丁寧な指導を受けました。
ただし、操練の集合時には「タオルを持って集合するように」と事前に指示がありましたが、集合した際に約半数の生徒がタオルを持っていないという場面も見られました。指示をしっかりと聞き取り、正確に行動する力をこの実習を通して身につけてほしいところです。なお、タオルは首に巻いて寒さをしのぐほか、止血やマスク代わりとしても使える重要な道具であるという説明がありました。
操練の後は、待ちに待った昼食の時間です。本日の献立は、かつ丼、みそ汁、サラダ、焼き魚、そしてデザートにはスイカも提供されました。生徒たちは昼食前から「今日は何かな?」、(そのような献立はありませんが)「お寿司かな?」と楽しみにしていた様子で、船内での食事がひとつの楽しみになっていることが伝わってきました。
昼食を終えた後、いよいよ大島丸は岡田港を出港します。いよいよ始まった海上での実習。この5日間を通して、生徒たちは知識だけでなく、協力する力や行動力、そして感謝の気持ちを育んでいくことでしょう。
今後も、日々の実習の様子を保護者の皆さまにお届けしてまいります。日々の進捗に関するデイリーレポートが大島丸船長から届く予定です。以下ご確認ください。