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2025/05/20 トピックス
【海洋探究系】(2年生2次乗船実習④)生物調査実習
5月19日(月)から21日(水)までの日程で、2年生(海洋探究系)による第2次乗船実習が実施されています。
5月18日・19日に予定されていた鳥島沖での生物調査実習(底釣り)に向けて、生徒たちは事前にボースン(甲板長)による講義を受け、釣り具の作成に取り組みました。準備を整えたうえで、18日・19日の両日、鳥島沖にて実習を実施しました。実習で使用する釣り具の製作では、まず「外掛け本結び」という結び方を学び、釣り糸に釣り針をしっかりと巻きつける技術を身につけます。初めは返しのない練習用の釣り針を使って、何度も繰り返し練習。慣れない作業に苦戦しながらも、船員や乗船教官の丁寧な指導を受け、少しずつ確かな結び方を習得していきました。
結びが甘かったり、釣り糸に傷がついたりすると、せっかく魚がかかっても糸が切れてしまうおそれがあります。だからこそ、生徒たちは自信を持って結べるようになるまで根気強く練習を重ね、最終的には返しのある本番用の釣り針を使って、実習で使用する釣り具を仕上げました。全員がボースンのチェックを受けて合格し、無事に釣り具を完成させることができました。7日目・8日目の実習当日は天候がやや心配されますが、予定通り鳥島での生物調査実習が実施されることを願っています。
【鳥島沖での生物調査実習を実施しました】
鳥島到着後、13時から釣り実習が始まりました。この日の海況は風速10m/s前後と、釣りには理想的なコンディションでしたが、想定以上に潮の流れが速く、船は通常とは逆の方向へと流されるなど、操船が難しい状況となりました。そうした中でも、船長は潮流を的確に読み取り、釣り糸が真下に垂れるよう船を巧みに操船。生徒たちは魚群探知機に映る魚の動きを確認しながら、集中して実習に取り組みました。潮の影響で釣果はやや控えめでしたが、大型のカンパチやハマダイ(通称:オナガ)が釣れた際には、船上に歓声が上がりました。
翌日は、伊豆諸島北部での荒天が予想されたため、実習は午前中で終了しました。短い時間の中でも、生徒たちはハマダイ、カンパチ、ヒメダイ、チカメキントキなど多彩な魚種を釣り上げ、多くの貴重なデータを収集することができました。今回得られた調査データは、今後の探究活動などに活かされていきます。変化する自然環境の中で柔軟に対応しながら学ぶ実習を通して、生徒たちは海に関わる幅広い知識と実践力を身につけています。