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東京都立大島海洋国際高等学校 全日制

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2025/05/28 トピックス

【1年生③】1次基礎乗船実習 ~船内生活・横浜上陸~

船上ではチームワークが何よりも大切です。2日目の朝、生徒たちは6時半に起床。6時50分の体操前には、自室の整頓とベッドメイキングを済ませて集合することになっていました。

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しかし、この日は教官による点検で整頓不十分な居室が多く、全員が再び部屋に戻ってやり直し。体操も大きく遅れてしまいました。さらに、体操時の掛け声や動きに覇気が感じられなかったため、もう一度最初からやり直すことに。こうした訓練を通して、生徒たちは「協力して動くこと」「けじめをつけること」の大切さを身をもって学んでいきます。船という閉ざされた空間では、一人ひとりの意識と行動がチーム全体に影響を与えるため、日々の基本動作の積み重ねがとても重要です。

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実習初日、「大島丸」は岡田港を出港し、房総半島南端の館山湾で錨泊して、翌朝、抜錨して東京湾へと向かいました。浦賀水道に入ると、いよいよ本格的な航海実習の始まりです。生徒たちはコンパスデッキに集合し、航路標識、船の形象物、船のマストなどに掲げられている旗などについて教官から解説を受けました。海図と実際の海上の風景を照らし合わせながら、次々と質問を投げかける生徒たちの姿からは、学ぶ意欲と探究心が強く感じられました。

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船は順調に航行を続け、ついに横浜港へ入港。今回は「大さん橋」に接岸しました。大さん橋は、日本を代表する国際港であり、多くの外国客船も寄港する港湾施設です。観光や商業、海事交流の玄関口としても知られています。入港時には、昨年同様、歓迎の意味を込めて国際信号旗「UW2(あなたの訪問を歓迎します)」を掲げて出迎えてくださった方がいました。事前に到着時刻を知らせていないにもかかわらず、私たちのために時間を調べて準備してくださっていたことに、心から感謝の気持ちを覚えました。

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約24時間ぶりの上陸となった横浜。生徒たちは、久しぶりに足元の揺れない陸地を踏みしめながら、笑顔で船を降りました。

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その後は、横浜の「横浜みなと博物館」を訪れました。この博物館は、日本の港の歴史や海運の発展、船舶の技術などを紹介する施設です。特に併設されている「帆船日本丸」は、かつての練習船として活躍した実物で、国の重要文化財にも指定されています。生徒たちは、大島丸と日本丸の違いを体感しながら、「航海士や船員が育っていくために必要な環境とは何か」「時代とともに変化してきた技術や設備」などを考える良い機会となりました。

大島丸の船長からのデイリーレポートを随時以下に更新していきます。

・5月28日 横浜港出港 20250528 デイリーレポート (633.3KB)

・5月29日 岡田港入港 20250529 デイリーレポート (654.6KB)

・5月30日 下船式(予定)