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2024/05/21 トピックス
【海洋探究系】乗船実習 ~ 航海当直・生物調査実習 ~
2年生の探究系航海が続いています。
気仙沼港を出港してから、航海当直が開始されました。初めての機関室当直も行いました。
船員の方々のご指導のおかげで、実習の前半と比べ、船内業務は、船員の方々との一体感を感じ、生徒たちの顔つきが凛々しくなってきました。
学校生活にはない、船という仕事場を見学し、体験できたことで、集団生活でにおける自己の役割や、責任を果たすことの意味を理解できたのではないでしょうか。
海の状況が悪くなる中の当直でした。
船酔いする生徒もいましたが、生徒同士で励まし合いながら、また、乗船教官からも「船酔いに負けても自分自身の弱さに負けるな!」の励ましもあり、必死に自分自身と戦っていました。
船酔いや、また、多くの生徒が疲れもある中で、最後に楽しみにしている「生物調査実習」があったからこそ持ち堪え、周囲の気づかいにも気丈に振舞っている様子でした。
5月18日の午前中に鳥島沖に無事到着しました。
昨日より海の状況は好転し、船酔いする生徒も少なくなり、実習前から、大きな魚が釣れないかわくわくしている様子でした。
乗船教官からは、「最後まで気を緩めない」などの指示がありました。
午後からアホウドリが飛び交う中、生物調査実習が開始されました。
船員の方々から、さんまや、いかの切り方を教わり、3枚おろし、えさのつけ方・釣り方などを覚えてからの実習でした。
途中、魚群探知による魚の位置、海底の深さ、船の移動の報告を受けながら、大きな魚を釣り上げることができました。
大きい魚が多くて、魚体の測定時には、生徒だけでは、魚を持って測ることができず、乗船教官の手を借りるほどでした。
シマアジ、オナガ、オオヒメ、サクラダイ、カンパチなどが大型の魚が釣れました!
5月19日午前中も引き続き、生物調査実習が行われました。
昨日の反省から餌の種類を変えたり、餌のつけ方を工夫しながら釣っていました。
自分で釣れない場合は、船員の方にアドバスを求めるなど、積極的に取り組んでいました。
測定の他に神経締めや血抜きの仕方なども見学しました。
また、名前のわからない魚が釣れた時には、乗船教官とも確認しながら、図鑑で調べて種類を特定するなどしていました。
「鳥島まで船で来て釣りをする」という二度とない、最初で最後の体験を終えて、寂しさを感じる生徒。
今回の実習を通じて、釣りへの興味がさらに増した生徒。
昨日との採れる魚の数や大きさの違いは、どうしてなのか、疑問を持つ生徒。
何事も些細な疑問を大切に、自分で調べる習慣をつけてほしいです。
生徒の感想には・・・
「底釣り実習の準備の大変さです。1からボースンをはじめとする船員さんが全て事前に準備をして、釣れた後は、処理を行ったり、私たちが休んでいる時も、作業していることを知り、本当に感謝しないといけないと思いました。」
いろいろな方々の支援のおかげで、実習は成り立っていることを強く実感できたようです。
実習後は、全員で協力して棒ズリや生ごみの運搬を行いました。
海洋国際を背した棒ズリでは、感謝の気持ちを込めて、名残惜しさもあり、いつになく気合を入れて、全力で力強くデッキを流す生徒たちの姿がありました。
採れた魚は、保管して、今後の授業で活用したり、大島高校の家政科の実習で活用していきます。
長い実習を終えて、21日午前中に、大島の東で、プランクトン、CTD観測実習を行い、夕方、無事、波浮港に入港しました。
(文責:副校長 鈴木)
大島丸より5月21日のデイリーレポートが届きました。