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2023/09/15 お知らせ
【理数研究校】チバニアンへ行ってきました!
1・事前学習!(7月25日)
チバニアンの事前学習のために東京学芸大学へ行ってきました。
チバニアン研究チームの西田 尚央准教授に、チバニアンとはどういうものか、地層の出来方を実験や観察を交えて教えて頂きました。
入浴剤を使い運搬されたものの堆積の仕方を観察や地層剥ぎ取りという地層の写しを観察し、地層ごとの違いを記録し仮説を立てたあと、
実験室へ行き、水の流れる速度で地層にどのような違いがあるのかを実際に見せてもらいました。
2・万田野層の見学!(8月28日)
見学当日は、チバニアンへ行く前に万田野層を見学しました。
万田野層では、東京学芸大学自然科学系広域自然科学講座の西田尚央准教授と大学生アシスタント2名にご指導いただきました。
万田野層は千葉県君津市吉野付近にある新生代の地層です。
2人1組でねじり鎌を用いて地層を観察しました。足元が崩れやすく、観察に苦戦しながらも、実際触れて砂の粒の大きさを比較したり、
斜めの層を発見したりと積極的な姿勢が見られました。
泥岩層の観察には照りつける太陽のもと急な斜面を進む必要がありましたが、一同力を注ぎ無事登りきりました。
事前に学芸大学で学ばせていただいた知識を踏まえて、地層から60万年前の海の様子を推測することで、さらに知識が深めることができました。
約60万年前は深い海の底だったため多くの貝類化石が見られ、各々がお気に入りの化石を持ち帰りました。
地学についての基礎的な資質や能力を養う貴重な契機となりました。
3・チバニアンの見学!(8月28日)
万田野層を後にし、バスで約15分。今回の理数研究校企画のメインであるチバニアンに到着しました。
チバニアンとは国際地質科学連合(IUGS)によって、千葉県市原市田淵の地層が地質年代境界の国際基準地として認められ付けられた、時代の名称です。
ご同行いただいた西田准教授によると、チバニアン期は約77万年前で、その頃の深海の地層!
私たちが立っていたところは水深500m~1000mと聞き、とても驚きました。左図は地質調査をした際の地層表面。
中央にある複数の穴は調査の際の穴で、そこに大きく横に広がっている線状の層(白尾火山灰層)を境に時代が変わっていて、
上の地層がチバニアン期、下の地層がカラブリアン期で、磁気も逆転しています。
地層の表面はぱりぱりしていて、かけらを広い指で潰してみると万田野層の地層のかけらよりもさらっとしており、泥の層ということを体感できました。
地層の反対側には大きな浅い川が流れていて、水中にはアメンボや小魚などの生物がたくさんいました。
周囲を各自自由に観察していた際には、偶然川の中に古生物が生息していた痕である生痕化石を発見し、とても盛り上がりました!
今回は2つの地層をめぐりましたが、また機会があればほかの地層も見学して今回の地層と比較してみたいですね!