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2026/03/07 南多摩トピック
「半径5メートルの違和感」が、世界を変える入口になる。 4年生 進路学習「社会課題×学問Pitchトーク」実施報告
4年生の進路学習として、「社会課題×学問Pitchトーク」を実施しました。
生徒たちは、日常の中で感じる小さな不満や違和感を学問的視点で分析し、解決策を90秒で発表しました。
●社会課題の種は、身近な「怒り」の中にある
「地球温暖化のような壮大なテーマ」「遠い世界の話」だと感じていた生徒たちが、自分の身の回りにある違和感や不満を社会課題として捉え直すようになりました。彼らが取り上げたテーマは、「部活の理不尽な上下関係」「SNSでの誹謗中傷」「中学受験へのモヤモヤ」など。この身近な違和感こそが、社会の構造的な歪みが日常に現れたサインです。
> 「社会課題にアプローチすることが、自分の中で夢物語ではなくなった。」
「部活の先輩への不満を、日本の昔からの制度の問題として捉え直すことができた」
●「学問」が、目の前の問題を解く武器になる
「自分の意見が言えない」という悩みに行動心理学の視点を持ち込むと、それは個人の性格の問題ではなく「分析可能な課題」に変わります。「受験のための科目」から「社会課題を考える手段」へ。——この視点の反転が、学びの意味を根本から書き換えていきました。
>「日常のことは法律・経済学・哲学など色々な学問と繋がっている。」
「原因を分析することで、自分と社会の問題が明確になり解決の指標になった。」
「大学に行く意味を感じた。」
●「当たり前」を疑う視点(クリティカルシンキング)の芽生え
単なる現状肯定ではなく、社会を「変えられるもの」として捉え直すようになりました。
>「当たり前だと思っていたことが実際は社会課題ではないかと疑うことを学べた」
●90秒が磨く、伝える力
最大の難関は「90秒」というプレゼンテーションの制限時間。「熱量は省略しない、でも簡潔に」という葛藤の中で、生徒たちは言葉を削り、構成を磨き、聴衆の心をつかむ表現を追求しました。そのプロセス自体が、他者に届く言葉を生み出す力を育てていきました。
>「『最初の2秒で聴衆をつかむ』『パワーワードを中心に据える』など、相手の心理を意識した構成を考えるようになった」
「『熱量があると相手が動く』という気づきから、スキルだけでなく発信者としての誠実さの大切さを実感した」
●個人の不満が、社会への主張へ
自分の怒りを言語化し、公の場で語ることで、ぼんやりした感情は「社会に対する責任ある主張」へと磨き上げられていきます。他者の発表を聞いて「同じ思いの人がいた」と気づく共感の連鎖が、「社会課題は誰かが解決するもの」という壁を壊していきました。
日常の小さな違和感を「まあいいか」と飲み込まないこと。その「疑い」こそが、世界を自分たちの手に取り戻す出発点です。
進路部では、今後も生徒の主体的な学びを支援していきます。


