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2025年9月28日(日)、東京都八王子市にある高尾100年の森に八王子市の6校合同で生き物調査を行いました。参加生徒は前期後期科学部のほか、活動に興味のある有志生徒です。
今回のファシリテータ調査は4つのチーム(水生生物、哺乳動物、樹洞性動物、キノコ)を設定し、それぞれの専門家ガイドのもと興味関心がある分野に分かれて一日活動しました。水生生物調査では水生昆虫やサワガニのほか、ハリガネムシなども多数観察され季節の変化を確認しました。哺乳動物調査は、けもの道やヌタ場、アナグマの巣穴などを観察したほか動物の糞を消毒洗浄して食性調査を行いました。樹洞性動物調査は枯れ樹などに隠れる虫を採取・観察しました。キノコ調査ではタマゴダケなどの特徴的なキノコから様々な場所に生えているキノコを採取し、図鑑を活用しながら同定作業を行いました。
どのチームも専門家の指導の下たっぷりと調査を行い、学校間でも交流を深めながら活動した一日でした。
生徒の感想(一部)
・ミルンヤンマのヤゴの見分け方は、8個目の節に必ず白い模様がついている。今回の調査の時期では、一年しか生きない水生昆虫はもう成虫になっているため確認されず、数年生きるものしか観察されなかった。
・アブラハヤやヤゴ、サワガニが主に多く見られた。サワガニは午前中あまり見つからなかったが、岩の影(裏)にいることが分かり、午後はいそうな場所で調査したら多くとれた。採取できた場所の特徴を考えて、そこを狙うと目的の生物を採取できる。今回の調査である程度どのような場所に何がいるのか分かったので次回の調査に繫げたいと思う。
・全校のデータを集めると13種類の哺乳類が映っていた。高尾の森は全体的に木の実を食べている割合がとても多い。
・哺乳類が食べる木の実は、被子類(ベリー)と堅果類(ナッツ)があり、散布の仕方が違い、使われている動物も違う。
・キノコの同定はかなり難しく、専門家でもわからないものもある。傘の裏側がひだ状のものとスポンジ状のものがある。虫に寄生するキノコ、植物に寄生するキノコはそれぞれ特定の種に寄生し、生態には謎が多い。
・立ち枯れの段階。1~4段階あり、その段階によって枝や葉、幹の見た目が変わっていく。その段階によって利用する生物も異なってくる。木の腐食は外側から進んでいき、外側からはがれやすくなる。