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東京都立南多摩中等教育学校

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2025/08/09 フィールドワーク

JICA地球ひろばスタディツアー

2025年7月29日(火)、本校生徒は市ヶ谷にある「JICA地球ひろば」を訪問し、スタディツアーを行いました。当日は、地球ひろばの案内人の方によるお話と展示室の見学という二部構成で進行されました。

前半:JICA海外協力隊の現地体験を聞く

前半は会議室にて、案内人の方がJICA海外協力隊として約2年間バングラデシュに派遣されていた際の経験を伺いました。現地の暮らしや言語、慣習、環境教育に関わった具体的な取り組みなど、多岐にわたる内容をリアルな体験と共に語っていただきました。「日本では当たり前のことが現地ではそうでないこと」「現地で当たり前のことが日本人には驚きに感じられること」など、文化の違いに対する気づきが深まり、多文化共生について改めて考える貴重な機会となりました。

後半:企画展「知らない私に出会う」を体験

後半は、展示室にて企画展「知らない私に出会う If I Were You / If You Were Me」を見学しました。この展示では、多文化共生をテーマに、猫にまつわる世界のことわざや、JICA海外協力隊の現地での気づきなどが紹介されており、来場者が“もし自分が相手の立場だったら”という視点で考えられる仕掛けが施されていました。

昼食:異文化を味わう体験

昼食は、施設内のJ's Cafeにて、カンボジアやギニアなどの料理を提供いただきました。食文化を通して異文化理解を深める体験となり、生徒たちにとっても印象的なひとときとなりました。

今回のスタディツアーは、多文化共生への理解を深めるとともに、自分とは異なる価値観に目を向ける大切さを実感する学びの場となりました。今後のグローバルな学びや活動へとつなげていきたいと思います。

以下は、参加した生徒たちの感想の一部です。

・様々な国の生活形態や言語、文化などに実際に触れて学ぶことができ、おもしろかったです。国によって挨拶も、使われる言語も全て違います。だからこそ、たくさんの国の文化をこの目で見て、感じて、その違いを認め合い尊重することで、世界は少しずつ一つになっていくと思いました。一番印象に残っているのは、楽器です。レインスティックという名の、筒の中に小石を入れて、それを振って雨の音を奏でる楽器を実際に奏で、友達と一緒に合奏(?)したのがとても楽しかったです。これからも積極的に異国の文化に触れ合っていきたいです。

・バングラデシュの発展的な問題だけでなく、人々の生活や文化、人柄などを細かく知れてとても面白かった。協力隊の方の生活やJICAの支援のことも教えてもらって、海外でのボランティア活動に興味がわいた。今まで発展途上の国の文化等をそこまで深くフォーカスして考えることはなかったが、知ってみると興味深い文化や価値観がたくさんあり、日本にある考え方だけに留まらないことが大切だと身に染みて感じた。

・バングラデシュのごみ問題に対する国民の意識を高めるという目的でこのボランティアに参加された協力隊の方が感じた問題解決の難しさについてのお話が印象に残っています。ごみが埋め立てという形で存在していないと食べていくことのできないウェイストピッカーの存在や、ごみの処理に関わる人々の労働環境の過酷さについても今日初めて知りました。このことから、現代社会におけるさまざまな社会問題は、それぞれが独立して発生しているのではなく、多くの場合、他の問題と深く関係し合いながら連鎖的に生じているのだなと感じました。

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