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2025年5月11日(日)、学校近くにある八王子市のあったかホールにて行われたイベントに、有志団体SDGsミーティングの生徒を中心に南多摩の前期生12名が参加しました。このイベントは以前お世話になったクールセンター八王子の方にお誘いいただきました。講師はスリランカで考古学関連の仕事をされている、2030SDGsゲーム公認ファシリテーターの方です。
冒頭では、世界の状況について12問の3択クイズがありましたが、どれも結果に驚かされ考えさせられる問いでした。また、講師の方の研究として、スリランカの発掘調査の話では、現地での調査生活の写真だけでなく、ゾウと遭遇した動画や、写真動画をもとに作られた3D解析地図などの紹介があり、現代技術を駆使した研究活動を紹介いただきました。浅川地下壕という日本最大級の地下壕が八王子市内にあり、こちらも学生たちがバーチャルで作成した地図を小中学生に紹介するイベントの紹介もいただきました。
SDGsやカードゲームの簡単な説明を受けた後、参加小学生と共にカードゲームを楽しみました。それぞれ割り当てられた目標(ゴール)を達成するために、各々がゲーム内の協力し合いながら「プロジェクト」をまわすも悪戦苦闘。特に「経済」がどんどん豊かになっていくゲーム内の世界で「環境」がないがしろになっている現状を自覚し、途中から互いにより密にコミュニケーションをとりながらバランスのとれた世界を目指し、最後には達成することができました。
今回のワークショップを通じて、現実の世界で起こり得るさまざまな可能性をシミュレーションすることができました。生徒たちは皆、今起きている社会課題やこれからの未来を自分事として実感することができたと思います。
参加者の感想(一部)
・私も考古学に興味があり、遺跡発掘のニュースなどをよく見るが、それは砂漠や中国などの開けた土地でやるものだという先入観があり、スリランカの例のようにジャングルに入るという想像をしたことはなかったため、衝撃を受けた。
・世界の事情クイズで、私はあまりにも世界について知らなすぎたな、と思いました。今後はもう少し世界の状況を知っておくようにしたいです。思ったより世界が良い方向に向かっていると知って、嬉しかったです。
・みんなで協力せずにバラバラに動くと、経済が発展し過ぎて、環境が疎かになってしまった。みんなで協力して行動することが目標達成への第一歩だと強く感じた。
・世界で行われている大きなプロジェクトがプロジェクトカードという1枚のカードになることによってより身近に感じられ、環境・社会問題について考えやすくなった。
・このゲームをやる団体によって最終的な世界の状況が全く異なることが興味深かった。このゲームはグループによってゴールが異なるため、交渉がゴール達成のカギを握ると感じた。そのため、最初から積極的に交渉しないと経済どころか世界自体が動かなくなってしまう。現実世界で世界の動きが止まることは無いが、交渉の代わりに戦争をしてものを取り合っている国はある。
・ゲームに夢中になってしまい、プロジェクトの内容の善し悪しを見ずに自分の目標達成や利益を追求することしか考えていない人も多かった。これは、ゲームだけでなく現実でも共通することで、そこを配慮しながらやっていくのはとても難しいことだと思った。