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2024年8月1日(木)檜原都民の森にて、中高生のための森のスタディーツアーが実施されました。この企画はこれまで南多摩や他校で行ってきた夏の企画を拡張し、広く都民に参加してもらえるように一般企画されたものです。南多摩の生徒にアナウンスをしたところなんと個人での申込参加が14名もありました。檜原都民の森は東京都西端にある東京ドーム42個分の敷地面積を誇る都立の施設です。日差しの強い日でしたが、標高1000mのバス停に降りた参加者からは「涼しい」の声がまず聞こえてきました。
今回は事前に檜原都民の森が抱える4つの課題(中高生向けのイベント企画、展示物の新しい工夫、シカ害の対策、希少植物の保全)について、前もって動画や資料を参加者に見ておいてもらい、3、4人のグループを作り、一つの課題について向き合いながら実際に都民の森で自然散策と現地スタッフとの対話を重ねました。
前半の自然散策では森林に囲まれた自然豊かな山を歩きながら、シカ対策の柵の外側にある植物の被害の現状を見つつ、毒がありシカ害を受けないヤマトリカブト、林道にたくさん落ちているトチの実、生えているキノコ、倒木の下に隠れているヤスデやタゴカエル、ザトウムシなど貴重な生物を見つけては解説をいただきました。沢では貴重なハコネサンショウウオの幼生を皆で観察することができました。
後半は森林館に戻り、檜原都民の森の抱える課題に向けて中高生なりの解決案アイデアを出し合い、グループワークやディスカッションを重ねました。中高生ならではの視点でスタンプラリー用紙やクイズなどを盛り込んだパンフレット、野生動物の案内ポスターなど限られた時間で見本が作成され、現地スタッフの方々からたくさんの称賛をいただきました。
夕方以降には施設から野生のムササビやタヌキを観察することができ、参加者は大いに盛り上がっていました。