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東京都立南多摩中等教育学校

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2024/07/24 フィールドワーク

御岳歴史自然観察会

2024年7月13日(土)、青梅市御岳山で行われたジャックウルフスキン主催の中高生向けのイベントに中等2~4年生10名が参加しました。本イベントはアウトドアブランドジャックウルフスキンDiscovery clubと御岳ビジターセンターが共同開催されたものです。イベントの目的として、なぜ御岳山にオオカミ信仰が根付いたのか、オオカミ信仰の由来や御岳におけるオオカミの存在(歴史)についての学びを深めました。また、かつての生態系の頂点であったオオカミが居なくなった今、御岳周辺の山々で起きている問題を知り、生態系の“今”を学びました。

前半は参道を歩きながら御岳近郊の宿坊文化や御嶽神社への参拝の歴史を御岳ビジターセンターのスタッフの方々から教わりました。クイズやグループ協議など盛りだくさんの中身でした。御嶽神社の神主の方からオオカミ信仰に関わるお話や伝え受け継がれた神話、祭事について中高生向けにとても分かりやすくご説明いただきました。

後半は国宝赤絲威鎧(あかいとおどしよろい)が展示保管されている宝物庫に特別に案内いただきました。ボランティアガイドの方からどれだけ歴史的な価値があるか、大鎧の見どころ・魅力についてお話しいただきました。熱量ある説明に生徒からは驚きの声や喝采が起きました。昼食をとった長尾平からは、オオカミがいなくなり、人の管理が行き届かない山で今増えているシカによる獣害、それに伴う希少植物の減少、ナラ枯れの実態などを森を散策しながら学び、これからの生態系について考えを深めました。

 

生徒からの感想(一部)

・御嶽山はいまも観光客が訪れる場所だが、昔も農民が害獣が来ないように祈るなど多くの人が訪れていたことがわかった。神社に行って特別に建物のなかに入らせていただいて中の雰囲気が新鮮だったし、神社の方による話でなぜ御嶽神社が狛犬ではなく狼を祀っているのかなどがわかって面白かった。

・神社の中は標高の高さもあってか涼しく快適だった。障子を開けると柱だけになり、風通しのとても良い造りであると感じた。御簾や几帳などを実際にみて、祭事などの内事情を聞くことができ、楽しかった。

・甲冑の糸の色が落ちていないなど昔の技術のすごさを知った。また、それが現在に受け継がれていないことに悲しく思った。自然観察では、様々な生物や植物がいて、ガイドさんの話によって様々な知識を手に入れることができた。

・宝物庫では、スタッフさんの話がとても面白く、あまり歴史が得意なほうではない私でもとても楽しく聞くことができた。新しく染めた糸のほうが色あせてしまっているということを聞き、現代のほうが技術も上がっていそうなのにと驚いた。 御岳散策もそこまできつくなく、スタッフさんの話を聞きながら楽しく行うことができてよかった。

・他の活動でも聞いたことのあるナラ枯れが御岳山でも発生していて、原因が地球温暖化によるカシノナガキクイムシの北上であることを知り、地球温暖化の意外な影響に驚かされた。

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