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東京都立南多摩中等教育学校

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2023/12/25 フィールドワーク

東京海洋大学訪問 魚食文化探究

2023年12月21日(木)、港区にある東京海洋大学品川キャンパスに生徒が訪問しました。図書館、マリンサイエンスミュージアムを高橋先生にご案内いただいた他、中原先生から魚食文化についての講義をいただき、その後特別に魚をさばく実習を体験させていただきました。

東京海洋大学には戦前から残る貴重な記録が多く所蔵されており、今回は特別に保管室の中に立ち入らせてもらいました。図書館内では自習する東京海洋大生の様子の他、隣接するミュージアム内で講義を受けている様子も見学することができました。中原先生の魚食文化の講義では、昨今の魚に関する消費量や輸入量の推移、同じタンパク源である肉との違い、魚が漁獲されてから市場に行くまでの流通経路、日本にとっての魚食文化など、身近でありながらも意識してこなかった魚食にまつわる文化や現状に、生徒たちは講義を受けながらはっと気づかされる思いをしていたようでした。

マリンサイエンスミュージアムでは海生生物標本のほか、漁具や海洋資源に関する加工食品の歴史、遠洋での探検や実習船の記録や模型展示など、高橋先生の丁寧な解説をお聞きしながら、貴重なものを拝見させていただきました。

最後に、本校の訪問に合わせて浦安の鮮魚店泉銀から仕入れてくださったマアジを使って、三枚おろしを特別に体験実習として実施してくださいました。魚をさばく経験は初めての生徒がほとんどということもあり、それぞれの生徒に中原先生をはじめ他の先生・大学生・大学院生からマンツーマンで指導をいただきました。苦戦しながらも参加者全員、立派に三枚におろすことができました。貴重な学びの機会をいただき感謝申し上げます。

 

生徒の感想(一部)

・魚は今値段が高くなっていることは知っていたけれど、消費量も減っていることにとても衝撃を受けた。また、魚の取りすぎ防止として網の目を大きくして大きい魚しか取れないようにしたりなど、工夫されていることを知って凄いなと思った。お話を聞いて「お魚は宝だっ!」という言葉が納得できた。

・年々漁獲量や魚を食べる人などがどんどん減っていること。そして、その理由が魚が嫌いだからというよりも値段や種類、調理の手間などが原因であること。自分も魚を買いに行って欲しい魚が売っていないことがよくあるので共感した。

・網の構造は複雑なものに進化していて模型で見た際、船に対してとても大きくて驚いた。化学繊維でできた網はウミガメなどを殺してしまう可能性があるのを知り考えさせられた。

・螺鈿細工を初めて間近で見ることができた。貝を削って絵を描いたものもあり、とても綺麗だった。

・初めての経験だったが、丁寧にサポートしていただいてきれいに捌くことができた。刺し身のサイズに切ることがとても楽しかった。包丁が良いものだったというのも関係あるが、滑らかに切れる身の感触が印象に残った。家でも魚を捌き、家族に振る舞ってみたいと思いました。

・そのまま食べられる状態ではなく、生きていた頃と同じ姿から触れることが初めてで、一尾なのにどっしりとすごく重く感じました。実際に身やそのままの骨を見て命のありがたさを実感しました。最初から最後まで自分で行うという本当に貴重な経験ができてうれしかったです。

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