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東京都立南多摩中等教育学校

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2023/12/25 フィールドワーク

東京都医学総合研究所訪問

2023年12月19日(火)、世田谷区にある東京都医学総合研究所(以下、医総研)を中等1~5年生20名の生徒が訪問しました。医総研は2011年に3つの研究所を統合し、翌年東京都知事より認定をうけた公益財団法人です。医学に関する研究を行い、医学の振興を図り、その研究成果の普及を通して、都民の医療と福祉の向上に寄与することを目指しています。

前半はプロジェクトリーダーの方より、脳形成における神経細胞の機能解析・脳構築やシナプス形成メカニズムについての講話を頂きました。非常に専門的な内容ですが、中等生向けに研究概要・意義を分かりやすく説明していただきました。その後はグループごとに分かれ、研究所内の各研究室を巡りました。生徒たちは研究所でプロジェクト研究を行っている大学院生と対話し、研究者として研究することの魅力、学生時代の経歴から今日に至るまでの経緯、中高生時代の取り組み、進路選択のアドバイスを頂きました。また、実際に高性能な実験機器を扱っているところを見学させてもらったり、貴重な顕微鏡写真3D解析画像を見せていただいたほか、標本製作やDNA移植の操作場面に立ちあわせていただきました。生徒から熱心な質問が飛び交いましたが、どの質問にも一つ一つ丁寧に分かりやすく説明いただきました

研究者として研究所で働き、医学の発展や福祉の向上に尽力する仕事を目の当たりにし、多くのことを学んだ実りある一日となりました。

 

生徒の感想(一部)
・シナプス形成の仕組みを解明することで脳の病気の原因をより理解し、その治療に応用することができることを知った。今回の脳神経回路形成の研究以外にも様々な研究をしていたので他の研究も見てみたいと思った。

・孵化する前の、成長途中のヒヨコのを肉眼で見たのが初めての経験で、衝撃でした。小さくても、心臓が微かにドクドクと動いていて、生命力を感じました。

・見たこともない精密機器や、緊急時に身体を洗うためのシャワーなど、とても興味深い機器や設備がたくさんあり、探究するという面だけではない、研究という営みの持つ様々な面を見ることができた。とても新鮮な体験だった。

・生物の授業で学習したニューロンについての発展的な内容を知ることができた。初めて聞く言葉が多かったで完璧に理解することは難しかったが、今後勉強をして今より知識がついた状態でもう一度話を聞きたいと思った。

・研究所はアニメなどでズレたイメージを持ちがちだけど、楽しかった。学校では行うことが難しい実験に興味を引かれた。

・脳の研究なんて特に難しそうなことをやっていると思っていたし、実際に聞いたことない用語だったり難しく感じていたが、授業で習った単語や仕組みも出てきてなんとなくどういうことをやっているのか理解ができ驚きました。中高で習うものは大学やその先の研究でも基盤になるのを痛感したので勉強頑張りたいと思います。

・イメージしていたより、雰囲気が明るく、個人で研究をするのではなく、チームメンバーで協力して研究していることが感じられ、研究者におおいに興味を持った。

・研究所によっては現役で大学院に通う学生を受け入れているところもあると知り、興味のある分野を究める上ではとても理想的な環境が整っていると思った。普段はイラストやCGでしか見ない動物の脳やその神経細胞、ニワトリ胚などの実物を見ることができとても良い経験になった。

・研究所というのは普段普通に生活していたら全然関わらない未知の世界だったけれど、いざ一歩踏み出してみたら一つのことに集中して取り組んでいるかっこいい人たちがいっぱいいてかっこいいなと感じた。

 

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