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2023年6月4日(日)、神奈川県川崎市にある多摩川の河口付近の干潟で生物観察会を行いました。この観察会は攻玉社中学校高等学校、都立日比谷高等学校、都立小山台高等学校、都立小石川中等教育学校、新渡戸文化学園の6校合同で実施しました。これまで何年も継続して調査観察がされてきた場所ですが、本校は初めての参加です。
干潟は多くの水生生物の生活を支え、様々な生物の成育の場を提供する以外にも、水中の有機物を分解し海水を浄化する大きな役割を果たす大切な生態系の一部です。生物の多様性を学ぶ以外にも、潮干狩りや干潟遊びなどの生態系サービスを提供してくれる場でもあります。生徒は初めての干潟に、足を取られ泥まみれになりながら、楽しそうに熊手やざるを使ってカニや魚、貝などを採集観察しました。巣穴にすぐ逃げ込むカニと、「葦」の生えた場所にいるカニが別種のカニであることに気づき、その行動の違いからどうやって捕まえればいいかを仲間と協議しながら試行錯誤するようすは、まさに「探究」でした。
以下は生徒の感想です。
・干潟に行くのは今回が初めてだったのですが、カニを中心とする生物を細部まで観察したり、ヨウジウオという今まで見たことも聞いたこともなかった魚に出会えて、とても良い経験になりました。
・干潟に行くのが初めてだったので最初は歩くだけでも大変だったが、生き物を探し回るうちに慣れた。干潟といえば貝が採れるイメージがあったが、今回はそれ以上にカニがたくさんいて意外だった。また、今回はせっかく他校の先生方や生徒も来ていたので積極的に話を聞きに行けたら交流もできて良かったと思う。
・アシハラガニは干潟の葦が生えているところにいたし、ゴカイも穴を掘って、その中にいたり、ヤマトオサガニも同じく穴の中にいたので砂浜では生きられないような生物が干潟に住み、そこからもっと環境に適応したものに進化していったのかなと思っと。
・泥の場所だけではなく、木が生えているような場所にもカニなどの生き物がいて驚いた。また、岩の下に大量にいた小さい生き物の種類が気になった。