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2025/07/29 イベント
第1学期「DX行事」(教員研修・生徒向け講演及び演習授業)を行いました。(令和7年7月29日掲載)
都立南葛飾高等学校は、令和6年度から文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」採択校に指定されています。
令和7年度は、「DXが育てる『未来の社会人』のあり方への挑戦」をテーマに、教員と生徒の両方がこれからのデジタル化が進む社会でよりよく生きていけるように、それぞれの学期でテーマを設けて、研修に取り組んでいます。
1学期は「生成AI活用」と「校務DX推進」をテーマに、教員研修と生徒向け講演・演習授業を行いました。
【1 生成AI活用】
6月23日に教員研修を、7月17日に生徒向け講演・演習授業を行いました。
どちらも講師は、安藤 昇 先生(青山学院中等部・青山学院大学 講師)にお越しいただき、最先端の生成AI技術について学ぶことができました。
教員研修では、本校の教員だけではなく、北海道から山梨までの多くの先生方もご参加いただきました。
教員の働き方にもつながる部分として、生成AIが活用できる幅がとても幅広くなっており、「生成AIにできることは人間はやらないくてよい」という考え方についてご教示いただきました。
その後の生徒向け講演・演習授業は、「DX行事デイ」として丸1日を「生成AI」に触れる日としました。
1時間目に、本校のICTリーダーより各クラスへの配信授業を行い、生成AIの基礎基本や、生成AIを使う際の注意点、またよりよく生成AIを活用するための「作法」について全校で学びました。
2時間目には、教員研修でもご指導いただいた安藤先生が、体育館で「生成AIの凄さ」をこれでもかと生徒に披露してくださいました。
音楽や映像を作ったり、難関大学の問題を一緒に解いたり、日常生活と直結した生成AIの使い方を見せたりと、本当に最新の生成AIについて生徒全員が学ぶことができました。
3時間目には、各ホームルーム教室に戻り、実際に本校生徒が使える生成AI「都立AI」と「Adobe Firefly」に触れて、作品を制作する演習授業を行いました。
テーマは「俺の、私の、『推し旅(おしたび)』プラン」。自分だけが作れる旅行プランを制作して、それに周りの人々をいかに惹きつけられるかを突き詰めました。制作の条件として、「都立AI」を使って旅行先の情報や自分の「推し」についての内容を調べたり文章をまとまたりすること、「Adobe Firefly」を使ってその旅行に行きたくなるようなイラストを生成して用いることをあげました。
あいにく、本校のインターネット環境が弱く、当日のうちに旅行プランを作り切れる生徒は多くありませんでしたが、夏休みに入っても実際に生成AIを使った「推し旅」を提出してくる生徒が多数出ており、どれも見ごたえがあるものでした。
最後に、本校校長が各クラスへのリモート講話で今日の振り返りを行い、「ぜひ夏休みに生成AIを使って、自分の学習や進路に役立てる試みを全員にしてもらいたい」という言葉を述べ、「DX行事デイ」の幕を閉じました。
なお、終了後には安藤先生からご紹介いただいた生成AIツールを使って、実際に「歌の歌詞や音楽」を生成している教員も見受けられ、とても良い機会になったかと思います。
【2 校務DX推進】
7月2日に、教員研修として「校務DX推進」をテーマにご講演をいただきました。
講師は、文部科学省「学校DX戦略アドバイザー」などを歴任された平井 聡一郎先生(合同会社未来デザイン)です。
研修当日は、他校の先生方も交えながら、また「Padlet」を使って参加者とのやり取りを行いながら、校務DXに限らず、広く学校の「未来」についてご教示いただきました。
もはや教員が「自分たちの『経験』だけでは語れない時代」となってしまった中で、教員自身が知識をアップデートするための継続的な学びをしなければ、児童生徒の前に立つことすら難しいこと、それらのハードルにどう立ち向かうべきかということを、学ぶことができました。
お二人の先生に生徒と教員の両方をアップデートしていただいた時間でした。誠にありがとうございました。
本校では、DXハイスクール採択校として、2学期以降も「教員研修」と「生徒向け講演・演習授業」をセットで展開する予定です。
2学期のテーマは「デジタル・シティズンシップ教育」、3学期のテーマは「グラフィックデザイン」となっております。
引き続き、本校の教育活動に、ご理解・ご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。