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2023/06/10 スクールライフ
【渋谷学】國學院大學の手塚先生からお話を伺いました
中間考査やスポーツ大会でしばらく中断していましたが、1年生の木曜日7時間目「人間と社会」の時間における【渋谷学】の授業が6月8日(木)から再開しました。今回は渋谷学の本家本元である國學院大學から手塚雄太先生にお越しいただき、大学における渋谷学の授業についてのお話をしていただきました。その内容を簡単にご紹介します。
手塚先生のお話
「國學院大學の渋谷学は2001年からスタートしました。従来から大学は周囲との接点を持たず独自に研究を進めるものと捉えられていたため、地域をテーマにして交流しながら進展したこの学問は先進的と評されました。」
「國學院大學の渋谷学は2001年からスタートしました。従来から大学は周囲との接点を持たず独自に研究を進めるものと捉えられていたため、地域をテーマにして交流しながら進展したこの学問は先進的と評されました。」
「300年前、江戸時代の渋谷の絵からも現代の渋谷の地形が見て取れます。絵には道玄坂が描かれており、現在の渋谷駅はその下方に位置します。反対側にある当時、富士見坂と呼ばれていた坂からは名前の通り、富士山がよく見えたそうです。今は宮益坂となっています。」
「次に100年前、1920年頃の渋谷の写真も確認してください。当時渋谷は都内で一番人口の多い住宅地でした。この写真は現在の広尾小学校辺りから撮ったものです。」
「1950年頃の渋谷には、こんな風に露天で野菜が売られている路地がありました。写真の女性が持っていものは白菜です。ここは現在のファイヤー通り(消防署通り)です。写真の奥の場所は、ニトリがあるところです。当時は新宿と比較され、渋谷は繁華街でも新宿ほど賑わっていないと言われていました。今はどうですか。
「学問として渋谷を捉えるならば、「なぜ」を考えていくとよいでしょう。なぜ第一商業高校は代官山にあるのか。なぜハロウィンや新年のイベントごとに、スクランブル交差点には人が集まるのか。渋谷には神社がたくさんありますが、その役割は何か。100年に一度の再開発は実現不可能といわれてきましたが、なぜ可能になったのか。大学での渋谷学が、第一商業高校での渋谷学に役立てればと願います。」
手塚先生の授業は、ときおり生徒への質問を織り交ぜ、生徒も最後まで集中して聴くことができました。学習への方向性も示され、もっと知りたい、もっと聞きたいと感じる講演をいただき、どうも有難うございました。次週は東京都財務局の方から、みなさんのアイデアを都政に生かす都民提案制度についてお話を伺います。