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東京都立田無高等学校

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2025/12/12 行事・学校生活

人間と社会「支え合う社会」講演


1学年の「人間と社会」の授業において、武蔵野大学の渡辺裕一教授をお招きし、
『支え合う社会について学ぶ ~なぜ人は助け合い、支え合うのか~』
というテーマでご講演をいただきました。

渡辺教授は「社会福祉士(ソーシャルワーカー)」としてご活躍されており、『だれもが幸せに暮らせる社会』をつくることを目標に活動されています。
講演では、そのような社会をつくるための考え方や制度について解説いただき、現状の課題や改善策についてもケーススタディを交えて、生徒に考えさせる内容となりました。

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講演の中で様々な例をお話しいただき、「誰もが安心できる幸せな社会」をつくるために必要な視点を学びました。
例えば、車椅子の人がエレベーターのない建物で3階に行けない問題について、「車椅子だからできない」という個人の問題として捉えるのではなく、「エレベーターがないから」という環境の問題として考える必要があることを教えていただきました。
今の自分は大丈夫だからと他人事にせず、将来ケガや病気で車椅子を使う可能性もあることを想定し、誰もが暮らしやすい環境を整える必要性があると感じさせられました。

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また講演の中では、「幸せになりやすい人となりにくい人の格差」についての動画も視聴しました。
この格差は個人の努力ではなく、生まれ育った環境によって生じるものであるという内容で、生徒たちは強い関心を持ち、真剣に見入っていました。

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さらに、誰もが安心して幸せに暮らすための制度として「社会保障」についてのお話も聞きました。
医療保険、介護保険等の制度はありますが、まだすべてのニーズに対応できているわけではありません。
生徒たちはケーススタディを通じて具体的に考え、どのようなサービスや支援があればよいかを考えました。

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今回の講演の内容は学校生活の中にも関わってくることです。
生徒一人ひとりが「共に助け合う」という意識を持ち、みんなが安心して学校生活を送れるように考え、行動をしてほしいと思います。

最後に、講演を視聴した生徒の感想をいくつか紹介します。

・自分のことだけを考えるのではなくみんなが幸せになれる社会を目指すことが大切なのだと学ぶことができました。
・幸せではないことをその人のせいにするのではなく、誰もが幸せになれる"社会"を作ることが大切だとわかった。
・車椅子の人が3階に行けないのは車椅子の人のせいではなくエレベーターがない施設がダメだという考え方がこれからの支え合う社会に繋がるんだという話が印象に残りました。
・動画が印象的でした。誰もが幸せになる権利があって、誰もが自分らしく暮らすことができなくなるかもしれないということを学びました。
・みんなが平等ではないこと。スタートラインからリードしている人たちは本人の努力ではなく、環境などにより優遇されてるいること、それによりみな平等ではないことがわかりました。動画が印象的でした。
・動画が印象的でした。誰もが幸せになる権利があって、誰もが自分らしく暮らすことができなくなるかもしれないということを学びました