学校からのメッセージ

校舎の写真

校長あいさつ

本校のホームページをご覧いただいている皆様へ

 本校は、昨年度、創立五十周年を迎えました。多くの生徒達が本校を卒業し、様々な分野で活躍しています。現在在籍している生徒、そしてこれから入学する生徒達には、次の五十年に向け、新たな歴史を築き上げていくという気概を持ってほしいと思っています。
 4月7日に、令和7年度の始業式が行われ、私から生徒の皆さんへ、「自分を大切にすること」「自分を大切にするためには、他者も大切にする必要があること」「目標をもつこと」の三点について話をしました。私の話を聞く生徒達のまっすぐな視線は、何物にも代え難い贈り物だと感じました。
 4月8日には、入学式を実施し、119名の生徒を新入生として迎えました。式の中でお話した内容の一部を、以下に掲載いたします。これは、高校で学ぶということについての私の考えです。

――― 高等学校は、義務教育ではありません。この義務とは、生徒の皆さんが学校に通う義務ではなく、保護者の方が、子供に教育を受けさせる義務のことです。つまり、保護者の方には、皆さんを高校へ通わせる義務はありません。
それでもなお、皆さんが高校で学ぶために送り出してくださったのは、なぜだと思いますか。
 皆さんが高校に入学しようと決めた理由は、人それぞれだと思います。目的は異なっていても、与えられる時間は平等です。全日制課程の3年間は、想像するより長く、過ぎ去ればとても短く感じられると思います。この限られた時間を、大切にしてください。この時間は、保護者の方が皆さんに与えてくれた、「将来、社会で独り立ちするために学ぶ」尊い時間だからです。これは、誰にでも当たり前に与えられる時間ではありません。また、地域・社会の多くの大人たちの支えもあってこそ叶うものです。
学ぶことはいつでもできる、今が楽しい方がいい、という人もいるかもしれません。
そういう考え方も、あるでしょう。しかし、この15歳から20歳頃までというのは、身体も、精神も、知能も、人生の中で最も成長する、まさに「伸び時」だと思います。どうか、この好機を逃さず、学校生活に注力してください。
 入学式という大きな節目を迎えた新入生の皆さん、今日という日をきっかけに、新しい事にチャレンジし、新しい自分を発見し、自分の可能性を広げていってください。それこそが本校の教育目標である「未見の我」の発見です。また、人は、一人では生きていけません。自分の言動に責任をもち、お互いを尊重し合える、思いやりを持った人に成長することを期待しています。まずは、今日という日を迎えられたことに感謝し、自分の目指す方向へ、しっかりと一歩を踏み出しましょう。―――

  

 普通科、福祉科、体育科、三つの科で、生徒達は様々なことを学んでいます。毎日長い上り坂を懸命に登って登校する野津田高校の生徒達は、学校の誇りです。

東京都立野津田高等学校長 井上 佳菜美