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1月5日,東京学芸大学 中西史先生の研究室で行われた,分子生物学実習「イチゴの品種識別」に第1学年6名,第2学年5名の計11名が参加しました。実習では,DNA増幅技術であるPCR法を用い,品種名の伏せられた3品種(とちおとめ,あまおう,紅ほっぺ)の特定に挑みました。現在,イチゴは苗の持ち出しによる不適切な栽培が疑われる事例が確認されており,育成者権の保護を目的とした品種識別技術の確立が求められています。実習では,イチゴ3品種からのDNA抽出(写真1),PCR法によるDNAの増幅(写真2),増幅したDNAを大きさごとに分ける電気泳動(写真3),蛍光による可視化(写真4)を行いました。PCR法はそのほか様々な研究に利用されています。実習で学んだことや新たに生じた疑問点を自身の探究活動へ活かしてもらえると嬉しいです。以下,参加生徒の感想です。

写真1 DNA抽出の様子 写真2 PCR法に用いる試薬の調整

写真3 電気泳動の準備 写真4 蛍光による可視化
《生徒の感想》
・学校の授業で、PCRと電気泳動の方法について学んだことがあったが、実際に手を動かすことで、PCRでDNAが増やせる仕組みや温度管理の意義などをより詳しく学ぶことができた。電気泳動にかければ、それぞれのいちごから出て欲しいバンドが必ず現れると思っていたので、結果を見て実験の難しさと作業の正確性の大切さを改めて感じた。電気泳動にかけた際に、プライマー同士が結合した短い断片の発生することは授業でも習わなかったので興味深かった。実習を通して、何度かDNAに熱を加える作業を行ったが、DNAが耐えることができる温度はどれ程なのか、なぜ高温を加えてもタンパク質のように失活したりしないのかが疑問に思った。(2年生)
・PCRの実習を行ってPCRの方法、理論などについての理解を事前学習の時よりも深め、実験の操作についても学ぶことができました。普段の学校では行わない実験なので初めて行う操作や初めて使う器具があり、とても楽しんで実験を行えました。フォワードプライマーとリバースプライマーの組み合わせによってプライマーダイマーの起きやすさの違いはあるのでしょうか?また、プライマーダイマーの防ぎ方は存在するのでしょうか?
とてもためになる実験を行う機会を下さり、ありがとうございました!(1年生)