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2025年12月21日,工学院大学新宿キャンパスで行われた,東京都内SSH指定校合同発表会(以下,SSH合同発表会)に理数探究履修者20名が参加しました。SSH合同発表会は,都内のSSH指定校19校が参加する発表会で,今年は計約1,200名の生徒が参加しました。本校の生徒も,物理,化学,生物をはじめ,様々なテーマで参加しました(写真1,2)。この他にも,日常生活や巡検で得た経験からテーマを見つけての発表が近年増えてきています。以下,生徒の感想と今回の発表テーマ一覧です。

写真1 写真2
・今回の発表会では、さまざまな面において非常に大きなメリットを感じることができた。まず、自分の探求について話すことで、自分がいま何がわかっていて何がわかっていないのかが改めて整理された。それに加え、伝わりやすいスピードや声のトーン、進めかた等を模索しながら発表したため、プレゼンテーション能力も上がったと思う。しかし、テーマ的に内容が複雑かつ抽象的であったため、スピリチュアル方面の知識があまりない人たちを置いていってしまったようにも思う。そのため、今後は、誰もが理解できる発表づくりに努めていきたい。次に、ほかの人の発表を聞くことで、新しい知識や知見が1日でたくさん得られたと思う。ユニークな探求テーマがいくつもあり、皆の好奇心や目の付け所に驚いた。面白い話を沢山聞くことができ、知識欲が満たされて楽しかった。さらに、交流という面では、質問をしあうことで、互いの理解度を向上させるとともに、よりよい探求を行うヒントを教えあうことができたと思う。質問をすることの重要性が実感できた。また、素晴らしい交流があったのは生徒同士だけではなかった。発表を聞きにきてくださった板橋区立教育科学館の方から、名刺とイベントのお誘いを頂いた。さらなる学びの手がかりを掴むことができ、とても嬉しい。これまで述べたように、今回は本当に楽しく有意義な時間を過ごすことができたと思う。この経験をこれからの探求に活かしていきたい。
・自分にはなかった視点から質問を受け、少し返答に詰まってしまうこともあったが、それを含めて価値のある対話をたくさんの方とすることができた。また自分と似たようなテーマの発表を聴くことで、自分の探究活動の参考になるような情報を得ることもでき、とても充実した時間を過ごすことができた。今回の様々な方との対話で得たことから、自分の探究の実験において実験手法の改善を行うだけでなく、他の手法からのアプローチを行い、さらに自分の探究活動をブラッシュアップしていきたい。
・他校の方からたくさんのアドバイスをいただきました。私は言語の研究をしているのですが、今回は日本語のみに絞って行いました。発表を聞いた他校の生徒さんから、「日本語以外の言語も調べて、レイヤーマップしたらどうか?」との意見をいただきました。目から鱗の着眼点で、今後の研究でぜひ取り入れたいと思いました。
《発表テーマ一覧》
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No |
分野 |
テーマ |
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1 |
化 |
環境に優しい代用プラスチックからストローを作る |
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2 |
情 |
画像生成AIにおける感情認識能力の検証 |
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3 |
情 |
昭和から令和における日本流行音楽の変遷と多角的予測 |
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4 |
生 |
水酸化ナトリウムを用いた骨格標本の作成 |
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5 |
生 |
植生調査から見るモンゴルの環境 |
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6 |
生 |
ぶんじ内に自生しているメヒシバで食品を作る |
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7 |
生 |
カラスバトの時間生態~日周変動と月齢の影響~ |
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8 |
生 |
天然記念物カラスバトの音声コミュニケーション |
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9 |
生 |
ヘビと人間の心理について |
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10 |
生 |
マコモ湯には菌の抑制作用があるのか |
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11 |
生 |
納豆菌でいろいろな納豆を作る |
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12 |
生 |
タケの菌根について |
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13 |
物 |
野球の「カーブ」における変化量の最大化・実用化 |
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14 |
物 |
ソフトボールにおける投球動作の差による球の変化と関係性 |
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15 |
他 |
東京都唯一の名水を湛える、落合川の実態と環境の保全について |
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16 |
他 |
モンゴルのシャーマニズムと日本の陰陽道の共通点と相違点 |
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17 |
他 |
小学校国語の教育におけるICTの効果的な活用 |
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18 |
他 |
カタカナ略語の脱落部分の発音的関係 |
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他 |
ユニバーサルデザインに基づいたサインシステム整備による国分寺高校内の移動の改善 |