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東京都立国分寺高等学校

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2023/01/14 学習活動

【理数教育】速水林業とモンキーセンターで研修を行いました!

【理数教育】

速水林業とモンキーセンターで研修を行いました!

 

15日(木)~7日(土)、速水林業(三重県)と日本モンキーセンター(愛知県)で研修を行いました。 

参加生徒は1年生4名、2年生11名。 

 【速水林業】 

速水林業では、ヒノキを中心とした人工林でありながら生物多様性の高い美しい森を見せていただきました。下草を刈らずに残すことで、生育種が増大し、かつ土壌侵食を防ぐ作用も認められ、有機物が豊富な土壌が形成されていました。1日森で過ごすと、集中力向上とリフレッシュ効果が1年間 持続するとか!?速水林業の森づくりや日本の林業の課題、日本で初めてFSC認証を取得した際の思いなど、貴重なお話しをたくさん聞かせていただき、SDGsが叫ばれる今、その先頭を走られていると感じました。生徒にも貴重な時間となりました。 

 〔参加した生徒のコメント〕 

・樹木や植生などの生物学、木材を売るにあたっての経営学、あるいは法学や政治。林業を存続させ発展させるには様々な分野からのアプローチが必要だと感じた。常に新しいことを取り入れる姿勢は大変勉強になった。そして何より森林の中で心を洗われたかのような清々しさをおぼえた。 

・ペーパーレスが世の中に広まってきていて、今までは紙は減らせば減らすほど環境に良いと思っていたが、紙の量より認証が取られている紙(使って良い紙)であるかどうかが大切であるということを初めて知った。自分が買うものが良い紙であるかを気にしたことがなかったので、今後は買う時に確認したいと思った。 

・利益を追求しすぎると森が枯れ、ありのままの形を追求しすぎると利益がなくなる、といった風にあくまでビジネスである林業を経営しながら如何にして森林を守りより良いものを作るかといった考え方は、自分が将来社会人になった時も使えるものだと思う。 

・法隆寺の立て替えに使うために一部の木を切らないで残しているという話を聞いて、私はそんな発想を1度もしたことがなかったので、林業を考える時に先のことを長い目で見ることがいかに重要であるかが分かってとても面白かった。 

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【日本モンキーセンター】

モンキーセンターでは、ヒトとチンパンジーの全身の骨を比較し、その形状の違いから、行動やそれぞれの骨の役割について学びました。その後、4種のサル(テナガザル,ヒヒ,クモザル,リズザル)の行動や体のつくりを観察・記録し、それぞれの生息地や食性について考察しました。また、テナガザルとクモザルの特定の家族に着目して、その中の1個体の行動(採食・移動・休息)を5分おきに40分間記録し、個体間の関係についても考察しました。今後の生物観察や調査にも活用できる有意義な経験をさせていただきました。

〔参加した生徒のコメント〕

・体の形や骨の特徴は進化の過程で生活環境や食べ物など、理由があって今の形になっているのだと実感できた。また、約1時間という短い時間の中でも、じっくりと観察をするとその動物の性格や他個体との関係性などが分かってとても面白かった。

・生物の環境への適応というものを目の当たりにした。どのサルもそれぞれの特徴が顕著に現れており、進化のイメージが自分の中ではっきりしたものになった。2日間サルたちの行動を見ていたが、どことなく人間味を感じる場面が多く、自分たちもサルの一種であることを再認識させられたような気がする。

・名前のついたテナガザルやクモザルを1個体ずつ手分けして数十分観察して情報共有をするだけで、思っていたより沢山の考察ができて面白かった。他の動物についても、この方法を使って観察してみたいと思った。

・動物をじっくり見たり、ヒトの骨格に関する論理的な解説を聞いたりする機会がこれまでなかったので、今までにない体験で楽しかった。観察を通して動物の行動の理由を考察するのがおもしろかった。

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