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東京都立小平西高等学校

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2024/03/13 今日の小西

令和5年度 第45回卒業式 答辞 全文

第45回卒業式における卒業生代表の答辞を全文掲載いたします。

 

答辞

 桜の木の枝に小さな赤い芽がつき、春の準備を始める季節となりました。冬を惜しむように寒さが残る今日ですが、少しずつ暖かい風が吹き始めています。

 本日は、私たち四十五期生のために、このような心のこもった式を挙行してくださり、誠にありがとうございます。また、ご多忙の中ご臨席くださいました、校長先生をはじめとする先生方並びに保護者の皆様へ、卒業生一同心より御礼申し上げます。

 私たちは新型コロナウイルスの感染拡大が続く二〇二一年に入学しました。マスクで覆われ見ることのできないクラスメイトの顔、黙食で話すことができない昼休み。三年間このままなのか、友達はできるのか、不安でいっぱいだったことを覚えています。ですが幸いなことに、時間短縮、学年ごとではありましたが体育祭、文化祭を開催することができました。期限のある中でも一人一人が真剣に学校行事に取り組み、クラスの仲を深められたのは今でも良い思い出です。

 二年生になると、学校生活も本来の姿を取り戻しつつあり、遠足や制限の緩和された体育祭と文化祭、前年度中止になってしまった合唱祭も実現することができました。様々な学校行事に取り組めた一年間でしたが、その中でも一番の思い出は修学旅行です。私たちの学年は新型コロナウイルスの影響で中学校の修学旅行が中止になってしまいました。そのためこの修学旅行はどの学校行事よりも待ち望んでいたものです。四日間を通して初めての体験や沢山の学び、綺麗な景色を共有したり、クラスメイトや他クラスの友達と話し、笑い、楽しい時間を過ごしたりと一生心に残る思い出を作ることができました。

 そんな楽しい日々はあっという間に過ぎ、三年生になりました。毎日楽しみにしていた部活動、大変な仕事も多かったけれどやりがいのあった生徒会を引退し、全てに「最後の」がつく学校行事が過ぎていき、寂しさを感じることも多くなりました。ですが、この寂しさは決して悪いものではありません。授業や定期考査の勉強に真剣に取り組めたこと、部活動や学校行事に全力を出せたこと。三年間の日々を一生懸命に過ごしたからこその寂しさです。

 そんな日々を過ごせたのは紛れもなく友達のおかげです。辛い時に励ましてくれたり、沢山話して笑い合い、時には喧嘩をしたり。どんな時も一緒にいてくれた友達には感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとう。

 またこの三年間私達の学校生活を支えてくださった先生方、職員の皆様、今までありがとうございました。私達の知らない所で苦労されたことも沢山あると思います。ですが私達に親身になって向き合ってくださったおかげでこの日を迎えることができました。

 そして今まで支えてくれた家族へ。毎日お弁当を作って送り出してくれたこと、学校での出来事や小さな悩みを聞いてくれたこと。家族がいたから頑張れたことがたくさんあります。本当にありがとう。これからもお世話になると思いますが変わらず温かく見守っていてください。

 私達は本日をもって小平西高校を卒業し、新たな道を歩みます。ここで出会えた先生方、友達との別れは寂しくもありますが、三年間の思い出が消えることはありません。この思い出や今までの経験を糧に自身の道を進んでいきます。そして春からは支えてくれる人々へ感謝の気持ちを忘れず、自分らしさを大切に、悔いのない人生を歩んでいきます。

 結びになりますが、今まで私達の学校生活に携わってくださった全ての方々に御礼申し上げると共に、小平西高校の益々の発展を心より祈念し、答辞といたします。

令和六年三月七日  卒業生代表  冨田 葵

 

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