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本校は、昭和38年に開校し、平成、令和と60年続いた歴史、そして、昭和6年に竣工した茶室「清明亭」を敷地内に有するなど、伝統も受け継いできました。
そして、令和8年度「新たな受け入れ環境充実校」として、さらに、全日制・普通科高校として、進化を遂げていきます。
主な変更点は、これまでの入試に加え、学力検査のみの得点も選考に用いることになりました。受検生にとって、学力検査の選択肢が増えるということで、少しでも安心につなげられればと考えてます。
また、時間割も、朝から全員が一斉に一律に授業を始めるのではなく、少し選択できるように時間割を工夫しています。毎日の授業を大切にしてほしいからこそ、そして、本校の魅力ある授業をしっかり受けてほしいからこその工夫です。全日制普通科として、理数分離せずに理数を強化するなど、本校の教育の質を、丁寧に届けたいからこその進化です。
さて、今年度の指定事業ですが、文部科学省からは「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」、東京都教育委員会からは「デジタルを活用したこれからの学びパイロット校」「新たな教育のスタイル研究校」「理数研究校」「AIを活用した英語教育の充実事業」「スキルアップ推進校」等の指定を受け、教科等横断、AI、デジタルを活用した授業、資格取得等、これまで以上に体験的、実践的な授業をDXの推進とともに取り組みます。
また、総合的な探究の時間において、考えることを学問として捉えた「哲学対話」を実施することで、人類が紀元前からより良い生き方を追求してきた哲学を、今、この解がない時代といわれ、予測できない未来に向けて、人工知能頼みではなく、自分自身が自分の言葉で、経験で、環境で考え語ること、そして、自分の考えをどんどん変えていく「哲学思考」を身に付けられるように取り組んでいます。生徒たちは、「答えを出す方法」ではなく、「問いを重ねる」ことを学んでいるのです。また、授業において、様々な事象を体系的にとらえるシステム思考の実践をしてこそ、複雑系である実社会での思考に通じると考えています。
全日制普通科として進化していく深沢高校で、友と切磋琢磨しながら、教科のおもしろさ、学びのたのしさを知り、考えることで知的好奇心を高め、深め、縦横無尽に拡げていき、時には時間を忘れて夢中になり、あるいは、静謐の時間をつくり思考を巡らすなど、勉強も部活動も頑張る「学びの匠人(たくみびと)」を目指してほしいです。
最後に、歴史と伝統、その価値観を守りつつも、時代の変化とともに、教育の質をさらに高め、進化している深沢高校での3年間。「清純」「明朗」「強健」の校訓の下、授業・学校行事・委員会・部活動等これら全ての教育活動に対し、全教職員が一丸となり、情熱をもって実施し、生徒の挑戦を支え、より高次の希望進路実現を目指していきます。
東京都立深沢高等学校長
安藤栄子

深沢高校の鳥瞰図:イラストレーターの伊藤まさあきさん作