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東京都立大崎高等学校

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2026/04/07 学校行事

ようこそ大崎高校へ! 第80回入学式を挙行しました。

 

令和8年4月7日(火)、雲間から春の気配を感じるこの良き日に、本校体育館において令和8年度東京都立大崎高等学校全日制課程第80回入学式を挙行し、283名の新入生を迎え、ご来賓ならびに多くの保護者の皆様のご臨席のもと、厳粛かつ盛大に式を執り行うことができました。

式典では、校長から新入生に向けて歓迎と激励の言葉が贈られ、本校での学びや出会いを通じて大きく成長してほしいとの期待が語られました(校長式辞の全文は、下段に掲載)。新入生たちは、その言葉に真剣な面持ちで耳を傾け、それぞれの高校生活への決意を新たにしている様子でした。

また、吹奏楽部の演奏のなか、男子バスケットボール部及び硬式野球部による校歌紹介も行われ、新たに本校の一員となった新入生たちを華やかに歓迎しました。

 

華道部が先生指導の下で設置              ◇入学許可

華道部.JPG 入学許可.JPG

◇新入生のことば                    ◇校歌紹介(男子バスケットボール部硬式野球部

新入生のことば②.JPG 校歌紹介(舞台).JPG

◇校歌紹介(吹奏楽部)                  ◇担任等紹介

校歌紹介(吹奏楽).JPG 担任紹介.JPG

校長式辞 全文

陽春の光が、校舎を暖かく包み、校庭の木々が瑞々しい若葉を湛える今日の佳き日。東京都立大崎高等学校、第八十回入学式を挙行できますことは、本校教職員一同、望外の喜びであります。

ただいま呼名されました新入生の皆さん、入学おめでとうございます。保護者の皆様、本日はお子様の晴の姿に、感慨もひとしおのことかとお察し致します。檀上からではございますが、心よりお祝い申し上げます。

さて、新入生の皆さんは今、期待と不安が交錯する胸中に、本校の象徴である「ダイヤモンド」の校章を掲げ、新しい人生のスタートラインに立ちました。皆さんの瑞々しい、決意に満ちた表情を拝見し、私たちは深い感銘を覚えるとともに、その前途を預かる責任の重さを痛感しております。

ここで新入生の皆さんには、実際に檀上の校旗に掲げられている校章を確認してもらいたいと思います。本校の校章のデザインとなっている「ダイヤモンド」。この石は、地中深く想像を絶する熱と圧力という過酷な環境下で、炭素の結びつきを極限まで凝縮させることで生まれます。

宝石の王と称されるその「硬度」と「輝き」は、逆境という名の試練を、自らの力へと昇華させた結果にほかなりません。私たちの人生もまた、同様です。長い人生の旅路においては、時に自らの力では抗えない大きな壁が立ちはだかり、強い「圧力」を受ける場面が必ず訪れます。

しかし、そこで折れるのではなく、むしろその圧力を、自分という原石を磨き上げるための「研磨の糧」へと変えていかねばなりません。

かつて、ダイヤモンドの産地として知られる南アフリカで、人種差別という不条理な壁に挑み続けた指導者、ネルソン・マンデラ氏は、二十七年もの長きにわたる投獄生活という極限の困難に耐え抜きました。彼がその暗闇の中で、自分自身を研ぎ澄まし続けられたのはなぜか。それは、彼の魂の底に、消えることのない「誇り」が燃えていたからです。

マンデラ氏は、後にこのような言葉を遺しています。

 

「生きるうえで最大の栄光は、決して転ばないことではない。転ぶたびに起き上がることにある」

 

新入生の皆さん。本校のスローガンである「誇りを胸に」という言葉は、成功者として君臨せよという意味ではありません。

過ちを犯したとき、あるいは挫折を味わったとき、そこから逃げず、誠実に自分を律し、再び立ち上がる。その不屈の歩みそのものが、人間としての最高の「誇り」であり、ダイヤモンドのような気高い輝きの源泉となるのです。

しかし、ダイヤモンドは一石のみで輝くのではありません。

ここで、我が国の伝統を支えてきた石積みの技術集団、「穴太衆(あのうしゅう)」の教えを皆さんに贈ります。

彼らが築く城の石垣は、何百年もの風雪や地震に耐え、今なおその姿を留めています。彼らの極意は、「石の声を聞き、石の行きたい場所へ置く」ことにあります。石垣を構成する石は、一つとして同じ形をしていません。

歪なもの、尖ったもの、一見扱いにくいもの。

しかし職人は、それらを無理に削って整えるのではなく、その石ならではの凹凸を、隣り合う石の隙間にピタリと噛み合わせます。そうして組まれた石垣は、外部からの強い衝撃を受ければ受けるほど、石同士が更に深く噛み合い、強固なものとなります。

皆さんの個性も、この石と同じです。自分の「不器用さ」や「欠点」だと思っている部分は、実は他者を支え、他者に支えられるための大切な「接点」なのです。自分という個性を磨くと同時に、仲間の個性を尊重し、この大崎高校という大きな石垣を、共に築き上げていってほしいと願います。

 

今日から始まる三年間は、皆さんが自分というダイヤモンドを磨き、自らの足で立つための「石」を積み上げていく貴重な歳月です。

地域の方々に温かく見守られ、百十年を超える伝統の風が吹くこの学び舎で、失敗を恐れずに挑戦を続けてください。

私たちは、皆さんが自分だけの「正解」を見つけ、誇り高く歩み出すその日まで、全力で皆さんに寄り添い、共に歩むことを誓います。

皆さんの高校生活が、光り輝くダイヤモンドのように、そして揺るぎない石垣のように、実り多く強固なものとなることを切に願い、式辞といたします。

 

 令和八年四月七日 東京都立大崎高等学校長   

大塚 香