校章

東京都立中野工科高等学校

ふりがな

ニュース

2026/03/06 今日の中工

【2年デザイン応用 りんごの模刻②】

こんにちは、食品デザインです。

前回に引き続き、2学期後半から3学期前半にかけて取り組んだ本授業の目玉、

「りんごの模刻」の授業の様子(後半)をご紹介します。

 

◆「りんごの模刻」の工程

① スケッチ・着色

② 削り出し・研磨

③ 下地塗り(ジェッソ)・研磨

↓※前半の記事(①~③)はこちら

2年デザイン応用 りんごの模刻⓵ | 東京都立中野工科高等学校 | 東京都立学校

https://www.metro.ed.jp/nakanokoka-h/news/2026/01/2_16.html

 

④ アクリルガッシュによる着色・ニス仕上げ

③の工程でピカピカに磨いたりんごに、アクリルガッシュで色を重ねていきます。

赤だけに頼らず複数の色を重ねながら、微妙な色味や陰影を調整し、本物らしい質感を表現しました。

乾いたらニスを塗り、ヘタを接着して完成です。

 

 

◆授業の様子(後半)

 

りんごの模刻04

 

下地のジェッソを塗り、やすりの番手を変えながらツルツルに磨き上げた白いりんご。

変化が見えにくい「やすりがけ」の工程は、地道で根気が必要です。

けれど、誰かが最初に色を置いた瞬間、教室の空気が変わりました。

先に仕上げへ進んだ生徒のりんごに色が入ると、周囲の手が思わず止まり、「おお…!」という声があがります。

そこから教室全体の集中が一段と高まっていきました。

 

磨きの工程が丁寧だった分、色の乗り方がまるで違う。

その“差”を、生徒たち自身が手触りと見た目で実感していたように思います。

同じモチーフでも、形や色の捉え方に個性が表れ、並ぶとどれも愛らしい“りんご”になりました。

形づくりは大変でも、最後にどんな色を選び、どう仕上げるかは自分次第。

工程を重ねるほど完成度が上がる課題だからこそ、生徒たちは粘り強く手を動かし続けていました。

地道な仕上げを丁寧に積み重ねる姿から、作品への思い入れが伝わってきました。

 

りんごの模刻05

 

制作期間中、生徒たちは他の授業でこの部屋を使うときにも、思わず自分のりんごの様子を確認していました。

制作が日常の中に溶け込み、完成までの過程を「自分ごと」として大切にしている様子が印象的でした。

さらに完成度を高めるため、放課後に自主的に作業をしに来る姿も見られました。

「わたしたちはただ作ればいいと思って作っているのではありません。よりクオリティの高いものを作りたいんです!」

「こうやって放課後の時間も使って、作品づくりに打ち込めるデザインを学ぶ高校生活をイメージして中工に入学しましたが、

今、そのイメージ通りになって大変ですが充実していて楽しいです」

と言いながら制作する姿には思わず胸が打たれました。

このように制作に集中できる環境もあり、デッサン室は生徒にとって居心地のよい「制作の居場所」になっています。

授業だけでなく放課後も、安心して作品づくりに向き合える空間として親しまれています。

 

そんなある日の放課後。

一年生が「先生、食品の実習でジャム作ったよ」とデッサン室に現れ、手にはりんごジャム。

これぞ、まさに食品サイエンス科が目指す姿です。

来年度、いよいよデザイン系列の生徒たちは食品加工品のパッケージデザインに取り組みます。

食品サイエンス科仕様の“ニューパッケージ”。どんなクリエイティブが生まれてくるのでしょうか。楽しみですね。

 

りんごの模刻06

3年間の学びの中でも、制作の手応えが大きい授業の一つです。

工程を積み重ねて完成へ向かう達成感は、生徒にとって大きな成功体験になります。

ベテラン教員の授業設計のもと、彫刻を専門とする特別専門講師の技術指導が加わり、制作の精度が高まっています。

 

「どう見せるか(デザイン)」と「どう形にするか(彫刻)」を往復しながら学べるのが、本授業の魅力です。

“食”に近い題材を通して、見て・触れて・つくる力を育てる、本校ならではの授業。

食品加工を学ぶ学校の強みを活かし、実物に触れながら表現へ落とし込む授業を展開しています。

この授業を受けてみたい!と思ったあなた。

ぜひ食品デザインで、私たちと一緒にかわいいりんごを作ってみませんか?

そして中工に立ち寄った際はぜひこのかわいいりんごをはじめとした生徒作品や数々の生産品をご覧ください。