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2024/07/17 イベント
人権教育講演会
7月17日(水曜日)に全学年で人権教育講演会を実施しました。
今回は国立ハンセン病資料館から講師をお招きして、
「ハンセン病患者に対する差別の歴史」というテーマでお話をしていただきました。
「そもそもハンセン病という病気の名前を初めて聞いた」という生徒が多い状況だったため、
いい学びの機会となってのではないでしょうか。
講演では、日本におけるハンセン病患者の差別が、明治時代の富国強兵政策と深い関連性をもって、
国の政策として始められたことが分かりました。
1931年(昭和6年)の「籟予防法」に至ると、患者は各地の療養所へと強制的に送り込まれ、
外の世界とは完全に隔離された場所でその生涯を過ごすことになったわけです。
そして、戦後に治療薬が開発されハンセン病が「治る病気」になったのにもかかわらず、日本では隔離政策が継続されました。
国策を通して人々に植え付けられた差別感情や偏見は根強かったのですね。
最終的には元患者の方々が訴訟を起こし、勝訴したことで国が誤りを認めることになりました。
しかし、元患者の家族が差別を受けた問題は、いまだ解決されていません。
さて、ハンセン病のことを学んだ我々は、どのように生きることが大切でしょうか?
一人ひとり答えは異なります。
とはいえ、まずは「病気に対する差別」という広い視点から、
これまでの自分自身の生き方を振り返ることが必要ではないかと思います。
今回の講演で学んだことを心にとめて、今後の生活を送ってほしいと思います。