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2025/02/14 お知らせ
1学年 SEPS活動報告③
1学年のSEPS活動報告その③です。
2/8に今年度、SEPS活動最後の成果発表会に参加しました。
今回の成果発表会は任意制でしたが、本校を含め全国で12校がエントリーに名乗りを上げました。
私たちがエントリーした理由としては、前回のプレゼンテーション発表で「シミュレーションの製作実習としてはよくできているので、ぜひ実用化できるレベルのものを検討して欲しい」とのコメントを受け、ぜひ今回の成果発表会では実物大で実現することを目指したいということからでした。
タイトルは、「どしたん、服守ろか?V2」です。まずは、実物大の囲いを製作しました。
囲いの設計 金ノコで切断 囲いの組み立て完成
次に、防水シートを展開する仕組みを考えました。
実物大でこの仕組みをどのように実現するかが非常に苦労した点です。普通に防水シートを自動で展開、収納することを考えるとどうしても高トルクのモータが必要になりコストが高く、製品化という観点ではNGとなります。(SEPSではものづくりをするだけでなく、製品化、ビジネス化できることも重要な評価観点となります。)
検討に検討を重ねた結果、雨センサで雨検知をしたらサーボモータに接続された防水シートの留め金を外し、防水シートが自重で展開される仕組みを採用することにしました。このようにすることでサーボモータのトルク性能の要求値も低くなり、コスト面でも低コストになります。また、本システムの目的はあくまで、洗濯物が雨に濡れなくすることなので、防水シートを収納する機能は思い切って切り捨てる方向に舵を切りました。(この点がむしろスーパーエンジニアの方からは高評価を受けました。)
防水シート展開前 ⇒ 展開中(自重で展開している) ⇒ 防水シート展開後
その後、製作した囲いに、基盤収納ボックス、雨センサ、留め金を設置して完成となりました。
基盤収納ボックス 雨センサ 防水シートの留め金(雨検知時に留め金が下りる)
「どしたん、服守ろか?V2」の完成形
いざ、完成した成果物を引っ提げて発表会に臨みました。
発表会はZoomによるオンライン形式で、審査員や多数の企業の方も発表会を視聴されている姿を画面越しに見えて、大変緊張しました。
発表開始 発表画面(上段に審査員やスーパーエンジニアの方々の姿が見える)
発表を終えて、審査員やスーパーエンジニアから様々なコメントを頂きましたが、特に印象に残っているのはスーパーエンジニアの方々から、「実物大で実現できて大変関心した」、「目的を絞って機能を限定したことはむしろ、コスト面や汎用性で大きなプラス」など、お褒めの言葉を頂けたことです。プロの方から厳しいご指摘を受けてきた中で、褒められたことは、今までやってきたことが決して無駄ではなく、大きな自信に繋がりました。
今回の成果発表会をもって、今年度のSEPS活動は終了となりますが、初めて学ぶプログラミング技術の難しさはもちろん、実生活で役に立つアイディア検討、コストなど乗り越える課題も多く、時には厳しいご指摘も受け、大変な半年間ではありました。しかし、日常生活ではなかなか接する機会のないスーパーエンジニアの方のご意見を頂き、プロの立場で、課題解決アイディア、ものづくり、製品化を評価頂き、その考え方を学べたことは大きな収穫と言えます。
この貴重な経験を生かして、将来に向けて、ものづくりやIT技術に関する知識、技術をさらに深めて学んで行きたいと思います。
最後に、私たちの体験を見て、興味を持った方はぜひ、来年度、SEPS活動への参加を検討してみて下さい!