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2022/11/30 お知らせ
全国初の「プラスチック油化システム」が始動しました!! 4
理工環境科
プラスチック油化システムの課題研究の続きです。
前回のレポートからだいぶ時間が空いてしまいました。
(前回の記事は こちら )
前回の分析結果より、ペットボトルキャップの油化により取り出した再生油は、ガソリンや灯油などが混ざっていることが分かりました。
私たちが欲しいのは、ガソリン成分です。
よって、今回は再生油を蒸留し、ガソリン成分を取り出すことに挑戦します!!
まず再生油を融解窯に入れます。
蓋をセットし、コントロールパネルで条件を設定します。
今回は、ヒーターの温度を上下ともに180℃に設定し、約1時間蒸留しました。
これは、原油からガソリン成分を取り出すときの温度を調べて、設定しました。
そして下の写真が、蒸留後の取り出したオイル(右)と窯に残ってしまったオイル、残油(左)です。
蒸留したオイル(写真右)は、ガソリンのような匂いがしました。
比重瓶を使い、比重を測定したところ、ガソリンと近い値になりました。
「これは、ガソリンに近い成分が取り出せたのではないか?」研究班のメンバーの間には、期待が膨らみます。
そして、ガスクロマトグラフィーで定性分析を行いました。
以下が、分析結果です。
2段目のクロマトグラムが再生油ですが蒸留によって、3段目の蒸留したガソリン成分であろう物質と4段目の蒸留後の残油に分かれたことが分かります。
「蒸留は、上手くいったはずだ!!」
★ガソリンの標準物質と蒸留したガソリン成分であろう物質の比較はいかに!!
分析結果を見たメンバー。
「これは、似ている!!」
「比重の結果とクロマトグラムの結果より、蒸留したガソリン成分であろう物質は、ガソリン成分に近いといえる!」
「粗製ガソリンと呼んでもいいんじゃないか!!」
しかし、ここで終わってはいられない。
校内から出た廃プラスチックで、粗製ガソリンと呼べるほどのガソリンを得られたが、この粗製ガソリンを実際に使えなければ、この研究は完結しない!!
次回、いよいよクライマックス。
粗製ガソリンを使い、ハイスクール油田の確立へと彼らの研究は進むのか!!
頑張れプラスチック油化班!!