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東京都立杉並工科高等学校

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2022/07/20 校長便り

校長便り 20220720

 本日、7月20日(水)令和4年度1学期終業式を新型コロナウイルス感染防止の観点から放送で行いました。式中、以下の内容で校長講話を行いました。

 新型コロナウイルスの猛威は留まるところを知らないようです。東京都の新規感染者数は、連日1万人を超え医療の逼迫が懸念されています。明日から夏休みになりますが、引き続き感染防止に努め、自他を思いやり、自らの健康そして弱い立場の人たちの健康を守ってあげてください。

 1学期を振り返ると、ウイズコロナではありましたが、ほぼ例年通り授業が行われ、修学旅行や体育祭など大きな行事も、やり遂げることができました。また、部活動では、柔道部が東京都関東大会予選で5位に入賞し、関東大会へ出場、関東で1勝と大活躍をしました。個人でも学校を代表して活躍をした人がいます。2年C組の島谷さんは、東京都教育委員会が主催する東京未来フアクトリーに学校を代表して参加しています。東京未来フアクトリーは未来のスペシャリスト「次世代のトップランナー」を育成することを目的として、東京都の工業高校18校から選ばれた人による研修会です。一昨年度は3年C組の樋口君が、昨年度は、3年D組の藤井君が参加しました。今年度のテーマは「IOTシステムを設計しプロトタイプを作成する。」だそうです。島谷さんには杉工代表として様々なことを学んできて欲しいと思います。もう一つ杉工生の活躍を紹介します。3年生電子科市川君・井上君・小長谷君・大工原君は、有楽町駅前東京交通会館ビル屋上庭園に、風力発電を利用した環境測定データを映し出すLED掲示板の設置を試みています。昨年の3年生から引き継いだ課題研究の取組みですが、企業の大人たちと協働して、人のために役立つもの作りに取り組んでいます。完成したら有楽町駅前ビルの屋上に杉並工業高校の名前が記された掲示板が、訪れる人たちに様々な情報を伝えることができるようになります。

 今、話をした人だけではなく、様々な場所でそれぞれ活躍している人がたくさんいると思います。明日から始まる夏休みは、授業期間ではできないようなことでも、集中して取り組むことができる時です。夏休みを利用して、今取り組んでいること、また新たに取り組もうとしていることに、とことんのめり込んでみてください。きっと充実した時を過ごし、新たな発見から将来の自分が見えてくることでしょう。

 3年生にとっては、夏休みは進路活動の正念場です。9月には採用選考が始まります。志望理由書には、3年間、杉並工業高校で取り組んできたこと、そして身に付けてきたことをしっかりと落とし込んでください。面接では堂々と自らの経験を語ってください。きっと、その先の道が開かれると思います。全ての人にとって有意義な夏休みとなることを願っています。

 ここで、東京都教育委員会から、小中高全ての学校の生徒の皆さんへ向けて、メッセージがきているので、それを伝えます。今年の4月1日から、学校の中で、性暴力が行われないようにするための法律ができました。法律の名前は、「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止に関する法律」です。自分の心や体を性暴力等から守るためには、距離感が必要です。距離感には体の距離感と心の距離感があります。不快に思う距離は、人によって違います。近寄られるだけで嫌がる人もいます。相手が近づいてきて、嫌だなと感じたら、自分の距離が守られていないことです。皆さんが嫌だと思うことは嫌だと伝えることができます。相手が嫌がっているのに、性的な言葉を言ったり、体を触ったり、見せつけたりする等、性的な言葉や行動で、人を傷つけることを、性暴力と言います。体に触る行為だけが性暴力ではありません。LINEやメールで性的な言葉を送って、人を傷つける行為も性暴力に含まれます。性暴力は、どんな理由があっても、誰であっても、決して許されるものではありません。性暴力の被害にあった人たちは、体調が悪くなったり、嫌な気持ちになったりするだけでなく、自分が悪いのではないかと思ってしまうこともあるそうです。でも、決して被害に遭った人は悪くありません。悪いのは、性暴力を行う人であり、それは誰であっても許されることではないのです。あってはいけないことなのですが、もしその相手が、学校の先生の場合であったとしても、性暴力は、決して許されることではありません。冒頭で話した「性暴力を防止するための法律」には、性暴力の被害に合いながら学校には相談できない場合のため、学校以外に相談できる場所を設置することについて記されています。この後、担任の先生から「学校生活を楽しく過ごすために」「保護者の皆様へ」「相談シート高等学校・特別支援学校(高等部版)」が配られると思います。そこに、相談できる場所が記されています。連絡すると、性暴力の相談にのってくれて、皆さんのことを助けてくれます。また、相談シートに相談したいことを書いて、糊付けをすれば、切手無しでも郵送で相談することができます。自分が、性暴力を受けていないとしても、友だちが性暴力を受けるのを見たときは、迷わず相談してください。ぜひ一人で悩まないで、相談してください。

 これで、東京都教育委員会からのメッセージを含め、1学期終業式の講話を終わります。

9月1日には、また、元気な姿を見せてください。