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東京都立杉並工科高等学校

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2022/01/11 校長便り

校長便り 20220111

1月11日(火)3学期始業式を行いました。久しぶりに登校してくる生徒の表情は生き生きしているように見えました。始業式は新型コロナウイルス感染防止の観点から、オンライン映像と放送で行いました。校長講話では以下のような話をしました。

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 あけましておめでとうございます。オミクロン株による新型コロナウイルス感染者が増加し、また日常が奪われるかもしれないと考えた時、こうして始業式で皆さんに話ができることの尊さを感じます。コロナ禍は2年に及びます。この間、皆さんは、自他を思いやり、我慢するところは我慢して、できること、やるべきことは何かを考えながら様々なことに取り組んできました。今日は、昨年の杉工生の取り組みそして活躍の様子をお話しします。

 2学期にこんなことがありました。近隣に住む方から電話でお聞きしたことです。「西荻窪行きのバスが停留所に止まり、女性が乳母車を抱えて降りようとしたその時、そばにいた杉工生(体格が良い)が乳母車にそっと手を伸ばし降ろすのを手伝ったそうです。」連絡をしてくれたその方には、杉工生のその行動がごく自然な振る舞いに見え、とても印象に残ったそうです。そして、杉並工業高校には思いやりのあるりっぱな高校生が育っていると感心して電話をしてきてくれたそうです。2つ目、本校には、近隣地域の方や企業関係の方そして工事関係の方など様々な方々が訪ねて来ます。その方々が校長室にきて最初に話すことは決まっています。「生徒の皆さんが本当によく挨拶をしてくれるいい学校ですね。」そして、こう言ってくださる方々は必ず笑顔で話をしてくれます。皆さんの挨拶が、お客さんの心を和ませ本校への思いをいいものに変化させているのだと感じています。挨拶は互いの心を通わせ、相手を身近な存在として感じることができる大切な行為です。杉並工業高校には、挨拶の大切さを知っていて、元気よく挨拶できる人がたくさんいると感じています。そして3つ目、12月に行われたマイコンカーラリー南関東大会で、杉工生が3部門で優勝という快挙を成し遂げました。残念ながら新型コロナウイルスの影響により広島で開催される予定だった全国大会は中止になりましたが、東京都で第1位そして東京都の代表ということには間違いないことでした。日ごろから仲間と一緒に切磋琢磨しながらスキルを伸ばし、結果をだしたことは称賛に値します。本当によく頑張りました。

 今、都立高校離れとか普通科志向などと言われ、工業高校を目指す中学生が減ってきています。しかし、今日話した杉工生の活躍ぶりや、進路活動で3年生が優秀な実績を残し健闘している様子、授業ではどのクラスも真面目に一生懸命勉強している様子などから、杉工は間違いなく素晴らしい学校であるし、もっと中学生や一般の方からの関心が高まってもいいと思っています。今東京都では、都立高校、工業高校のすばらしさを積極的に知ってもらおうという動きもあります。ポスターがあります。各クラスに掲示してもらう予定です。その中に、未来の工業高校の新たな呼び方、工業高校ではこんなことが学べる、こんなことをもっと学んでみたい。などの意見を募集している欄があります。在校生だから言えることがたくさんあると思います。たくさんの意見を聞かせてください。工業高校を必要とする生徒は必ずいると思います。そういう人たちが工業高校を選び易く、そして通い易くなるようになればいいなと思っています。

 学校は3学期に入り学年のまとめの時期となります。何事も始めと終わりが肝心です。特に3年生、これまで本当によく頑張って杉並工業高校を引っ張ってきてくれました。残りの高校生活を充実させ、ぜひ有終の美を飾ってください。2年生、1年生は、人によっては様々な困難を乗り越え、何とかここまでたどり着いたと感じている人もいるかもしれません。残り数週間では、全員が、次の学年への進級を目指し、授業や講習、部活動に精一杯取り組んで欲しいと思います。一人ひとりが充実した素晴らしい3学期となることを期待しています。  

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