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東京都立杉並工科高等学校

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2021/03/06 校長便り

校長便り 20210306

3月6日(土)穏やかな日に、コロナウイルスの感染症対策の観点から様々な制限の中でしたが、保護者の方にも参列していただき第56回卒業式を行いました。校長式辞として以下の言葉を卒業生に贈りました。

 只今、百三十三名の生徒の皆さんに、卒業証書を授与いたしました。皆さんは、入学以来、未来のスペシャリストを目指し、勉学に励み、本校教育課程を無事修了しました。教職員を代表して、皆さんの卒業を心よりお祝い申し上げます。

 この間、皆さんは、学習面において、毎日の授業に真剣に取り組むだけでなく、日々のレポート課題や放課後講習などにも真面目に取り組み、着実に学力を伸ばし、自らの可能性を拡げ、卒業後の進路を切り拓いてきました。 また、学校行事や部活動については、コロナ禍にあって様々な制限がかかる中、自他の命、健康を守ることを最優先に、今できること、今やらなければならないことを、自ら考え、仲間とともに実践してきました。

 皆さんの、学習に真面目に取り組む姿や、学校行事や部活動に主体的に取り組む姿は、後輩たちの模範となり、杉並工業高校に善き風土を根付かせてくれました。

皆さんの三年間の活躍に、心から感謝いたします。明日から皆さんは、企業・会社に就職する人や、専門学校・大学に進学する人など、それぞれが新たな世界、新たな社会に一歩踏み出すことになります。皆さんを迎える新たな社会には、今回のような未知なるウイルスの脅威や自然災害による不安、地球環境問題、少子高齢化問題、また、平和を揺るがすテロ問題や国際紛争など、様々な課題が散在します。皆さんは、この散在する課題に立ち向かっていかなければなりません。今はまだ、自分が社会に対してどれほどの影響力を持てるのか、実感できる人は少ないかもしれません。しかし、皆さんは間違いなく、あらゆる課題を解決に導きながら、平和で安全な、よりよい日本の社会を築き上げていく一員であり、また、その責任を負っている一人です。

 コロナ禍で、我々には様々な行動制限が加えられました。そこで改めて認識したことは、平和で安全な、よりよい社会を築き上げるために、何よりも大切なことは人と人とのつながりであり、つながりを大切に思う心でした。いつの時代でも、人のことを思いやる優しさと、人とのつながりで、人々は大きな力を得てきました。皆さんは在学中からいつも笑顔や挨拶を絶やさず、他人への思いやりを行動に示してくれました。皆さんの挨拶や行動は、私を含め周りにいる人に元気と安心感を与え、優しい気持ちにさせてくれました。コロナ禍においても、その後においても、皆さんのような人が、社会には何より必要です。

 二学期の終業式で「一隅を照らす」という言葉を紹介しました。「一隅を照らす」、皆さんには、卒業後のそれぞれの場所、それぞれの立場で、よりよい社会、明るい社会を築くため一生懸命努力し、そこに灯りを灯して欲しいと思います。

 最後に、これからの長い人生、時には失敗や挫折などの逆境に出会うことがあるかもしれません。そのような時は、杉並工業高校で過ごした仲間との思い出や、一生懸命に取り組んだものづくりの経験を思い出してください。必ずや皆さんに力を与えてくれることと思います。

 卒業生の皆さんの今後の御健康と大いなる活躍、そして幸せを祈念して式辞とします。     令和三年三月六日

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