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平成30年 分野別大学模擬授業

平成30年度高大連携事業 「大学分野別模擬講義」          
 
「大学より講師を招き、生徒が現時点で興味・関心を持つ専門分野の講義を受講することを通して、各々の進路に対する意識を高める」という趣旨で、2年次の全生徒を対象に10月31日(水)に、14:05から16:05にかけて大学分野別模擬講義を実施しました。
 
ご参加いただいた大学、学部、講師、演題、並びに受講者の感想を以下に紹介します。
(講義番号順に記載)
1.一橋大学(法学)小峯 庸平専任講師
演題:「社会の中の法(校庭と条文をつなぐもの)」
・未成年者の犯罪について、親がすべての責任を負うとは限らないという事を知った。責任弁識能力を有する子供(通例12歳前後で有すると考えられている)については、本人の責任となる。
・法学部進学者は法律家(裁判官、検察官、弁護士)になるとは限らない。公務員になる者もいるし、民間企業に就職する者(大半)もあると知った。
 
2.慶応義塾大学(経済学)藤田 康範教授
演題:「自我昨古」の経済学―イノベーション・感動の設計・戦略の経済分析に向けて
・このままでは、日本のGDPが2050年にはインドにも抜かされるかもしれず、先進国としてとどまることもむずかしいかもしれないと知って驚いた。
・「騙されずに、騙す理論」、「付加価値をつけて100円のコーラを1000円で売る方法」など、面白い話が次々に飛び出した。経済学とは、イノベーションを産み出す学問だという事を強く感じた。
 
3.東京外国語大学(国際日本学研究院)友常 勉教授 
演題:「土地問題とオリンピックを手掛かりに日本と世界を考える」
・大学というのは、1つの専門分野を極めるために、研究対象が広がり、様々な分野について学ばなければならない場所だという事が分かった。
・日本社会を理解するためには、他国との比較も有効な手段であること、また、オリンピックには,「スポーツの祭典」、「獲得メダル数」というイメージが強いが、物価上昇をはじめ、社会的、経済的影響もあるという事を知った。
  
4.早稲田大学(文学部)中東イスラーム研究 佐藤 尚平准教授 
演題:「イスラームと中東」
・“イスラーム”についてはあまり興味がなかったけれど、世界を見てゆく中で1つの価値観として“イスラーム”があると知って、イスラームはもちろん他の宗教、地域のことも知りたいと思った。
 ・世界には多様な人がいるばかりでなく、一つの宗教を信じている人達の中にも、信仰心の度合いや程度があって、一つの枠に収められないという事がわかった。
 
5.東京学芸大学(教育学)大森 直樹准教授
演題:「3・11と教育学」
・教育は、ひとくくりに勉強を分かり易く教えるという事ではない。教師は、一方的に教えるのではなく、共に考えるという姿勢をとるべき、ということを学んだ。
・模擬講義という事で、講義を聴くつもりでいたら、フリートークもあって、教授と生徒の距離が近く、教授が生徒の意見に真摯に耳を傾けてくれた。とても良い雰囲気の中で講義を受けることができた。
 
 
6.東京大学(生物学)生産技術研究所 島 亜衣特任研究員
演題:「理系研究職ってどんな仕事」
・研究者の仕事についての理解を深めることができた。研究者は、研究、論文執筆、学会発表ばかりではなく、研究費獲得、特許申請、加えて授業、学生指導、更にはサイエンスコミュニティーでの活動と多岐にわたる。また、海外留学も研究を進めるうえで大切。
・高齢化社会を迎え、「筋肉の研究」は、筋肉保持、寝たきり老人を作らないという意味で大変大切な研究になっている。
 
7.東京工業大学(生命系)蒲池 利章准教授
演題:「生物無機化学とは~生物なのに無機?」
・生物基礎の授業で酸素結合タンパク質の構造について勉強したばかりだったので理解もしやすく、より興味を持てた。生物によって、血液の色が違うという事も新たに学んだ。
・私は筋トレが好きなので、筋肉のタンパク質やアミノ酸の話に興味を持った。また、足がつったり、熱中症になるのは、血液中の水分や、塩分不足が原因だが、ナトリウムやカリウム、カルシウムやマグネシウムが不足することで神経伝達に支障が出ることが直接の原因だという事を知った。
 
8.東京薬科大学(薬学)小倉 健一郎准教授
演題:「薬学への招待~くすりって安全なの?」
・薬学部では、午前中は講義、午後は実験に明け暮れるという忙しい日々が待っているらしい。また、新薬の開発には、お金も時間もかかるが、市場に出ても、すぐに販売停止になることもあり、厳しい現実があることも知った。
・薬剤師は現在不足していて、資格を取れば就職率はほぼ100%だという事、また、薬剤師の国家資格は、さらに多くの資格、職業につながるということを知った。
     
9.千葉大学(看護学)和住 淑子教授
演題:「ナイチンゲールの思想とその今日的意義―健康とは・病気とは・看護とは」
・近代看護の祖フロレンス・ナイチンゲール著作の「看護覚書」に基づいてお話しくださった。是非、全文を読んでみたいと思う。「天使とは、美しい花をまき散らす者ではなく、苦悩する者のために闘う者である」という引用が心に残った。
・看護とは、病気治療の補助ばかりでなく、患者の回復過程における消耗を最小限に抑えるための援助である。具体的には、新鮮な空気、陽光、清潔さ、静けさ、適切な食事等の提供である。
 
 講義当日は、集合1時間以上前にいらして、機材の設置点検をなさる先生、海外出張の合間を縫ってご参加くださる先生と、講師の先生方は、それぞれ無理を押して、本校生徒のためにご講演くださいました。心より感謝申しあげます。



 
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