校長 石崎規生けてみませんか。東京都立桜修館中等教育学校は、旧制府立高等学校、東京都立大学附属高等学校の歴史を受け継ぎ、平成18(2006)年に新たな中高一貫校として開校しました。本校の校名は、戦前から引き継いだ校歌の中の「崇高き姿の不二の峰 国の誇りの桜花」から名付けられています。最寄りの都立大学駅から柿の木坂を上り、旧東京都立大学キャンパス跡地であるめぐろ区民キャンパスに入ると、青々とした木々が私たちを出迎えてくれます。めぐろ区民キャンパス内のパーシモンホールはクラッシックの演奏会が行われるコンサートホールで、本校の合唱コンクールもここで行われています。また、八雲中央図書館は大勢の生徒が放課後、勉強するために利用しています。この大きな緑地一帯の中に位置する、美しい木々の緑の中にある校舎で、生徒たちは毎日を過ごしています。本校は「真理の探究」を校訓とし、6年間の一貫した教育活動の中で、高い知性、広い視野、強い意志の3つを育み、「世界の中の日本人としてのアイデンティティをもって国際社会を担う人材を育成する」ことを教育方針としています。これからの時代では、学校で学んだことや、すでに身に付けた能力よりも、自ら新たな知識や能力を獲得し、それを活用する力が求められます。そのためには、広く国際社会に目を向け、現在の社会にどんなすばらしい人類の足跡があるのかを知り、それを手がかりに自分ならどうするかを考えていくという「探求心」が大切になります。本校では、論理的な思考力や表現力を育成することを柱の一つとし、「国語で論理を学ぶ」、「数学で論理を学ぶ」といった本校独自の科目を設置しています。さらに、5年生になると、探求的な学びの集大成として研究論文を作成します。また、全員が参加する5年生でのシンガポール修学旅行をはじめ、国内での英語合宿、5年生の希望者を対象にニュージーランドまたはオーストラリアで2週間のホームステイを行う海外語学研修、4・5年生の希望者を対象にアメリカの大学で学生との交流や大学の授業などに参加するリーダーシップ育成アメリカ研修といった、広く国際社会に目を向ける機会を予定しています。さらに、4・5年生で週2時間学ぶことができる、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、ハングルといった第二外国語を設定しているのも本校ならではの特色です。学校行事では、クラスマッチ(体育祭)、記念祭(文化祭)、合唱コンクールの3大行事を自治会(生徒会)が中心になって生徒自身で運営し、充実した思い出に残る行事を作り上げています。部活動では、全国大会に出場する弓道部や日本文化部(カルタ)をはじめ、どの部活動でも熱心に取り組む姿が見られます。ところで、中等教育学校である本校の最大の特徴の一つは、6年間を同じ仲間で過ごすことにあります。時には思うようにいかないことがあっても、お互いに優しさや思いやりの心を大切にし、助け合い励まし合いながら6年間を過ごした仲間は、生涯の友人として皆さんのかけがえのない宝物となることでしょう。皆さんも桜修館中等養育学校で充実した6年間を送り、一生の宝物を見つ教育方針6年間の一貫した教育活動の中で、世界の中の日本人としてのアイデンティティをもって国際社会を担う人材を育成する。校長あいさつ
元のページ ../index.html#2