南多摩のグランドが白い雪で覆われていた今年の2月、一通の挑戦状がソフトボール部に届きました。
昭和44年度南多摩高校卒業生の方から、現役のソフトボール部員と試合をしたいとの申し出です。
現在62歳の卒業生の方々が、『チーム南多摩』というソフトボールチームを結成しており、
南多摩の現役生と試合をするのが夢であるとメールには書かれていました。
突然のことで驚いてしまいましたが、このような夢のような機会はそうありません。中等1年~高校2年全員で申し出を受けることにしました。
そして試合当日、約30人の卒業生の方々が来校され、半日かけて3試合を行いました。
はじめは高校生のベストメンバーで相手の紅組(1軍)と試合をしました。3回まではほぼ互角の戦いでした。
正直な感想を言うと、世の中の62歳の方がこんなにも活発に動けることに驚いてしまいました。
最終的な結果は高校生の勝利に終わりましたが、80分という試合時間を最後まで戦い抜いたチーム南多摩の皆様に
心から拍手を送りたいと思います。
次に、2試合目は中等前期課程の生徒を中心としたチームで相手の白組(2軍)と試合をしました。白組の中には
過去に大病を患い、入院・手術をを乗り越えて活動されている方もいました。また、現役時代に満足するまで部活を
することができなかった野球部員の方もいました。そんな方々が母校のグランドで数十年ぶりに生き生きと運動している姿を
見て、現役の南多摩生たちも刺激を受けました。中等前期課程の生徒も誠意を尽くして全力で戦い、見事に勝利を収めました。
最後に、『チーム南多摩』の女性の方々も参加している黒組(3軍?)と試合をしました。こちらは中等1年~高校2年の
希望者で混合チームを結成し、いつも練習しているのとは違うポジションで試合に臨みました。
短い時間ではありましたが、守備でも攻撃でも好プレーが飛び出す楽しい試合になりました。
今日出会えた大先輩たちの生き生きとした姿は、現役南多摩生たちにとって『希望』そのものです。
同じ高校を卒業した先輩たちの今の姿は、自分たちの45年後の姿です。この高校(中等教育学校)を卒業していく自分たちは、
あの先輩たちのようにいつまでも元気で、幸せに生きていけるんだな、と思えたのではないでしょうか。
そんなことを話しながら今日の最後のミーティングを終えました。