このページはリニューアル前のホームページです。リンク先は存在しない場合があります。現在のサイトへ移動

印刷

30 サイエンスカフェ「人工知能の最新技術 機械学習とその理論」20180719

30 サイエンスカフェ「人工知能の最新技術 機械学習とその理論」20180719


平成30年7月19日午後に本校多目的ホールにて東京大学情報理工学系研究科物理情報学専攻の鈴木大慈先生をお迎えして、サイエンスカフェを行いました。
 
3年生が週1時間取り組んでいる課題探究学習小石川フィロソフィー3“数学研究”を受講している生徒の一人から、「自分が取り組みたい研究を進めるにあたってこの先生の話を聞いてみたい。」という申し出があり、鈴木先生が快く引き受けてくださったことで実現しました。
大学院や国際会議で説明されている専門的な理論(数理統計学、機械学習)を中学生でもわかるようにかみ砕いて説明してくださいました。


 
鈴木先生はインターネットがまだ普及していない中学2年生のときにビルゲイツやスティーブジョブスが紹介されたテレビ番組をみて、人工知能をやろうと決め、やる気が出てきて勉強も楽しくなってきたといいます。
研究者というのは、「考える」→「調べる(同じアイディアをもっている人はいるか)」→「計算する」「証明する」→(プログラミングで実験)→「論文を書く」→「考える」といったサイクルを行っており、これは中高生でもできることですね、と話されていました。
 
研究したことは、年2回開かれるNIPSという国際会議で発表するとのことでした。
発表するためには審査を通らなければならないのですが、そのためには、「ストーリー」「理論」「実験」「読みやすさ」の4つが大事あること。理系でも研究内容をわかってもらうためには、ストーリーを論理的につくり文章を書かなければならないし、読みやすい論文にするには国語力が必要で、国際会議で説明するためには英語力が欠かせないという話がありました。
 

歴史的には現在が第3次ニューラルネットワークのブームであること、統計的学習の考え方とはどのようなものか、どのような仕組みで人工知能が動いているか、深層学習とはどのようなものでどのように応用されているかなどの話を1つ1つ丁寧にしていただきました。
機械が行っていることを理論的に裏付けるときに数学を使うことが有効であるという話から難しい数式も少し出てきましたが、最後の質疑応答では線形代数、微分積分、確率分布などを勉強しておけばよいとのことでした。
 

今回の参加者は1年生が11名、2年生が8名、3年生が24人、4年生が4名、5年生が4名、6年生が1名、保護者が14名、教員が7名の73名でした。事前申し込みに対し当日欠席が2名、飛び入り参加が3名と非常に高い参加率で、大半が前期生でしたが写真からもわかるように1時間40分の講義を、身を乗り出して聞いていました。
 

講義の後の質疑応答は30分に及び、そのあとも個別に先生に質問する生徒もいて、1時間近く、先生が一人一人に丁寧に対応してくださいました。ありがとうございました。
 
数年後、国際会議の場で鈴木先生と対戦できる研究者が今日の参加者から出ることを期待しています。
 
当日の講義資料を鈴木先生に送っていただきました。必要な生徒は数学科徳田まで申し出てください。
 
〒113-0021 東京都文京区本駒込2-29-29
電話 : 03-3946-7171 ファクシミリ : 03-3946-7397