このページはリニューアル前のホームページです。リンク先は存在しない場合があります。現在のサイトへ移動

印刷

28 東工大フォーラム「宇宙開発の新しい道具ー超小型衛星の挑戦」に参加20160615

東工大フォーラム「宇宙開発の新しい道具ー超小型衛星の挑戦」に参加20160615

 

6月15日(水)に東工大フォーラムが行われ、本校から20名の生徒が参加しました。講演は、東京工業大学工学院の松永三郎教授による、「宇宙開発の新しい道具-超小型衛星の挑戦」という題目でした。
 
航空、宇宙分野というのは、開発に対して非常に厳しく、成功への道筋がきちんとしていないと絶対に前には進めない分野であるそうだ。「ロケットを作りました、実験しました、残念ながら落ちました」ではすまないからである。そこで、プロセスまで含んだうえで予測して、綿密に理論を組み立てる必要があるとのこと。打ち上げなどの本実験の前に、徹底的な解析と基礎実験が必要なのである。そもそも宇宙工学はフィールドが膨大である。あらゆる学問が関わる。ロケットの研究開発に従事している人たちにしても、打ち上げ時のほんのわずかな時間で膨大な数のミッションの遂行を求められる。部品数にして数十万から数百万以上。それを、完璧に動かさないと失敗してしまう。不具合になったとしてもバックアップのシステムが稼働しなければならない。
そして打ち上げは一発勝負。ロケットの打ち上げを見たことのない人は、一度ぜひ見てほしいとのこと。打ち上げ時のエンジンは、普通に見れば爆発であるらしい。ある意味では、破壊現象。爆発の一歩手前のギリギリのところを制御して打ち上げている。もちろん予行演習なんてない。これがどれほど難しいものか。
さらにロケットに乗り、宇宙に上がると切り離される人工衛星は、宇宙空間に出れば空気もない環境に耐えなければならない。熱の出入りも激しく変わり、コンピュータメモリやさまざまな回路は放射線や電磁波の影響も受けて、誤動作しやすい。また、銀河形外からも大きなエネルギー放射がある。そうした環境を想定し、もし不具合が起きても無線通信で情報をやりとりすることで修正していく。しかも10年、20年ともたせないといけない。ロケットと人工衛星という両極端の性格のものを同時に完成させていく。宇宙関連というのは、とにかく大変な分野。でも、これが代え難い魅力となってこの分野の研究に打ち込んでいるのだ。 (松永研究室HPなどより)
 
講演後、松永研究室の大学院生と東工大7類の学部生から、参加の高校生に向けて大学生活や研究生活についての紹介がありました。その後、参加生徒から松永先生や大学院生への質問コーナーがありましたが、質問がつきることはなく講演会は終了しました。皆さんに聞いていただきたい貴重なアドバイスが随所にちりばめられた講演会でした。興味を持たれた方は、ぜひ松永研究室のHPをご覧ください。
 
松永三郎先生、院生の方、そして東京工業大学の皆様貴重な機会をありがとうございました。
〒113-0021 東京都文京区本駒込2-29-29
電話 : 03-3946-7171 ファクシミリ : 03-3946-7397