【平成26年度研究開発の成果】
第2期指定の4年次となる今年度は、海外研修をSSH基礎枠で初めて実施した。また、種々の科学コンテスト等にもこれまで以上に積極的に挑戦し、化学グランプリ金賞、物理チャレンジ銅賞(国際物理オリンピック日本代表候補)、ポーランド科学アカデミー主催国際物理学論文コンテスト佳作、日本数学オリンピック、JSEC高校生科学技術チャレンジ化学分野佳作、高校生科学の祭典(科学の甲子園東京都予選)11位(参加47校、物理4位、数学8位)、中学生科学コンテスト銀賞(参加70校174チーム参加)であった。また、以下のような多様な取り組みを行い、生徒の科学的思考力、自己学習力、コミュニケーション力の伸長につながった。
1 英語での論文作成・研究発表
・校内SSH生徒研究成果発表会における英語による研究発表
・学校設定科目「小石川フィロソフィー」における英語論文作成・研究発表
・つくばScience Edge における英語による発表
・ポーランド科学アカデミー主催国際物理学論文コンテストにおける英語論文作成
・海外理数系授業参加プログラムの成果を都SSH指定校合同発表会において英語でポスター発表
・理数系グローバル人材育成ワークショップ「エンパワーメントプログラム」の実施(3日間)
2 海外の高校・大学との研究交流
・海外理数系授業参加プログラムでIB(国際バカロレア)授業への参加及び大学での実習見学・海外修学旅行でシンガポールの海外連携校の高校生と研究交流
・海外語学研修でオーストラリアの海外連携校で理科実験授業へ参加
・小石川フィロソフィー新講座「英語で科学を学ぶ」で海外理数重点校とスカイプによる研究交流
3 国際科学コンテストへの挑戦
・実績あるコンテストの指導方法の定着(国際物理学論文コンテスト、物理チャレンジ、化学グランプリ、生物学オリンピック、地学オリンピック、日本学生科学賞、JSEC高校生科学技術チャレンジ、日本ジュニア数学オリンピック等)
・新たなコンテストへの指導方法の改善(化学クラブ研究発表会、写真甲子園、3Gシールドアイデアコンテスト、東京都児童生徒発明くふう展、住まいのフォト&間取りコンテスト等)
・高校生科学の祭典(科学の甲子園東京都大会)へ出場
・中学生科学コンテスト(科学の甲子園ジュニア版)へ出場
4 教員の専門性・指導力の向上
・「英語で科学を学ぶ」の実施に当たり、理科、英語、JETプログラムの連携
・オーストラリアでの化学実験授業の事前学習としての授業の実施
・IB教科書を活用した定期的な輪読会の実施
・各種講演会・セミナー等への積極的参加(生徒引率を含む)
・全国SSH情報交換会への参加
・SSH先進校訪問(2校)
・SSH校内研修会の実施
5 サイエンスカフェの多様な展開(全13回)
・「普段見ることができない小石川植物園」(東京大学附属小石川植物園)
・「日本科学未来館との連携(1) 地球温暖化は本当に起こっているのか」(国立環境研究所地球環境研究センター)
・「日本科学未来館との連携(2) 都市の温暖化はどこまで進んでいるのか」(京都工芸繊維大学)
・「国際教養大学のすすめ~小石川から世界へ飛び立つために~」(卒業生)
・「身近な結晶の世界~有機化合物編~」(横浜国立大学大学院)
・「動物とかかわりたくて~二人の卒業生の約10年」(卒業生2名)
・「始めてみようか天体観測」(屋上での天体観測)
・「三者三様~化研の同級生が歩んだそれぞれの道~」(卒業生3名)
・「建築学とその現場」(大成建設)
・「ディベロッパーってどんな仕事?~理想のマンションの間取りをつくってみよう」(三菱地所)
・「プラスチックのリサイクル 講義と実験」(プラスチック処理促進協会)
・「理系出身者のお仕事って実は幅広い!」(卒業生、資生堂学術室)
・「日本科学未来館との連携(3) 年間活動のまとめと発表」(大学等とスカイプで実施)
6 科学系キャリア教育と生徒の進路実現
(1)小石川セミナー(SSHセミナー)の実施(全4回)
・「私の活動の原動力~セレンディピティーを大切に」淑徳大学教授北野大氏
「セコムのステッカーの向こう側」セコム株式会社 小松崎常夫氏
・「最先端の医学研究について」内閣官房 菱山豊氏
・「がん遺伝子発見物語~がんとはなんなのか」(株)エーザイ医学博士 赤城剛氏
・「ロボットと拓く明日は何色?」国立情報学研究所教授新井紀子氏
(2)ノーベル賞受賞者講演会の実施・参加
・「ノーベル生理学・医学賞受賞リチャード・ロバーツ氏による校内講演会」の実施
・「ノーベル賞フォーラム山中伸弥氏講演会」への参加
・「中村修二教授ノーベル物理学賞受賞記念東京農工大学特別講演会」への参加
・「ノーベル賞受賞者(小柴昌俊氏、ポール・ナース氏)を囲むフォーラム」への参加
(3)講演会等への参加
・「コスモス国際賞受賞者フィリップ・デスコラ氏講演会」への参加
・京都大学高校生フォーラム in TOKYO「自然に学ぶナノテクノロジー」への参加
・東京工業大学 高校生のための先端科学・技術フォーラム「未来を担う材料を創る」への参加
・理研科学講演会2014への参加
・生命科学に関する実験講習会(お茶の水女子大学)へ参加
「細胞室を持たない動物細胞の「かたち」は、どのように決まっているのだろう」
「ウニの生殖と発生を自分の目で見てみよう」「膨化調理を実験してみよう」