東京都立小石川中等教育学校（旧ホームページ）

(講演内容)

ニューヨーク日本人学校に着任した年の首都ワシントンDCへの修学旅行中に起きた9.11同時多発テロで、永井先生が担任をしていたクラスの生徒の保護者が犠牲になりました。当時のワシントンとニューヨークの様子や日本人としてどのように受け止めておられたのかを思いを込めてお話して頂きました。保護者が亡くなられた生徒のその後、毎年行われる9.11の追悼、アメリカの報復による犠牲者の数など、平和とは何かを考えさせられる内容でした。

 

「君たちの時代はあっという間にくる。将来の日本をそして世界をどうしていきたいのか、一人一人が思い描いて考えるきっかけになればよいです。」永井先生からの問いに生徒たちは真剣に向き合って考えていました。保護者や教員も当時を思い出して、9.11のテロを経験していない子どもたちにその事実と平和についてどう伝えていけばよいのかを深く考える機会となりました。
 
＜感想・意見＞

（2年生）
人の命、人種の差について考えるきっかけとなりました。まだ生まれていなかったこともあり、知っているようで知らない話でした。新聞などで文字を追うことはあっても実際に人から聞いたのは初めてでした。実体験を伴って聞くのは、今までとは全く違い、心を動かされました。大変、貴重なお話をありがとうございました。私も先生や先生の話に出てきた人たちのような立派な人になりたいです。
 
（3年生）
心に刺さる講演をありがとうございました。以前、私は家で9.11テロについて調べてみたことがあったのですが、飛行機がビルにつっこんだこと、たくさんの人が亡くなってしまったことくらいしか読み取ることができませんでした。今回の話を聞いて、テロが起こった後、周りの人々がどのような行動にでたかが分かり、今後起こった時の対応、起こらないようにするための対策が大切だと感じました。それは一人一人が考えられることだと思います。

 
＜あなたは何をしようと思いますか。どんな日本、世界にしたいですか＞

（1年生）
将来はこのようなことがないような平和な世界にしたいと思う。そのために戦争やテロの恐ろしさを伝えたり、テロなどを起こさないようにする活動に協力したり、自分ができることから少しずつ行動にうつしていければ良いと思う。また、このようなことについて自分の意見を今後少しでも深めていきたいと思う。
（2年生）
私は人間が持つ一番大きな力は気持ち（感情）だと思います。知っているのと知らないのとではその物事に対する感じ方は全く違うと思います。だから、正しい情報を得ることが大切だと思います。多くの人の心を動かすのは大変でなかなか行動にうつしていける人はいないと思います。それでも大切なことを人に伝える人は必要です。私も先生に近づいていきたいです。
 
 
（講師プロフィール）
町田市立木曽境川小学校長
永井 晋（ながい しん）先生
 
（略歴）
1985年4月 東京都中学校数学教員として採用
2001年度～2003年度 ニューヨーク日本人学校 教諭
2012年度～2014年度 マイアミ補習授業校 校長
2017年度～現在 町田市立木曽境川小学校 校長
 

 

講演の様子