「万葉植物園」は紅葉がきれいです
校長室の南側には小さな森が広がる。自席から後ろを振り返ると、目の前に見えるもみじが真っ赤に紅葉している。この小さな森には、「万葉植物園」という名前が付けられている。
そしてこの森の木の何本かには、その植物を詠んだ万葉集の歌を紹介する札が立っている。そんなことから「万葉植物園」と呼ばれているのだろう。
万葉集について少し調べてみた。私はもみじといえば、赤く色づく紅葉が思い浮かぶが、万葉時代の人は、黄色に色づく葉の方を楽しんだようだ。万葉集において、もみじを詠った歌はほぼ例外なく黄葉と表されているようだ。また、万葉集に詠まれる歌の3分の1には、何らかの植物が詠まれているそうで、その植物の種類は150種類以上にもなる。そこで、本校に存在する万葉集に登場する植物の種類を調べてみると、はっきりとはわからないが約30種類ほどあった。これは立派な「万葉植物園」である。
「万葉植物園」のアジサイの木には、『紫陽花の八重咲くごとく八つ代にをいませ我が背子見つつ偲はむ』という歌が記されていた。その意味は、「アジサイの花が八重に咲くように、いついつまでも栄えてください。あなた様を見仰ぎつつお慕いいたします」です。私はこの歌を、「清瀬高校のすべての生徒がこれからもずっと成長し続ける姿をアジサイが応援していますよ」と解釈した。
さあ、来週から期末考査が始まる。生徒たちよ、この素晴らしい環境のもと、アジサイの応援に応えるべく勉強に励み、成長してくれることを願っているよ。
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